<生活者通信メルマガ版>

  「メルマガ送付のご希望」    「バックナンバー」   (2)

━━━生活者通信メルマガ版━━━ 令和3年8月11日 Vol.153 ━

続・イベルメクチンの承認を急げ

                  生活者主権の会 小俣 一郎

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 8月5日、東京の新規感染者は初めて5千人を、また日本全国の
新規感染者も1万5千人を超えた。新規感染者はここにきて急速に
増え続けており、東京で1万人を超えるのも時間の問題と予測され
ている。重症者も「割合」は減ったとはいえ、分母が増えているの
で、「数」は増える傾向にある。

 このような状況で、8月2日、政府はコロナ感染者の入院を制限
する方向に方針を大きく転換した。これには野党だけでなく与党か
らも批判が出て、5日に一部修正したが、基本的な方針は変わって
いない。現実問題としてベッドが足りない、人手が足りないという
ことだろう。全国各地で4月5月の大阪のような状況が発生するの
だろうか。

 菅首相が対策の切り札として推進したワクチン接種も、ワクチン
の不足という壁にぶつかり、今回の状況を抑えるには至らなかった。

 治療薬については、厚生労働省が7月19日、新型コロナウイル
ス治療薬として中外製薬が申請していた「抗体カクテル療法」を特
例承認した。国内で使える治療薬としては4つめだが、軽症者向け
は初めてだ。海外で行った治験では入院や死亡のリスクが7割減っ
たとのこと、菅首相もこの新しい治療薬の使用を推奨している。

 ただこの抗体カクテル療法は、点滴で1回投与することになって
いて、医療機関で受ける治療で、しかも症状が出てから速やかに投
与することが必要とされている。また高額でもある。軽症者向けの
治療薬といっても簡単に使えるものではないようだ。

 一方、2回目の緊急事態宣言のとき東京都医師会の尾崎治夫会長
が、主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで緊急使用を提言した抗寄
生虫薬「イベルメクチン」は、飲み薬で、しかも1回必要な量を飲
めばよいと簡便で、特許が切れているので非常に安価。また、抗寄
生虫薬として世界中で広く使われているが重篤な副作用はほとんど
ないといわれている。

 以前にも緊急治療薬としてイベルメクチンを早期に承認し、広く
使用することを提案したが、2月の衆院予算委員会で「日本にとっ
て極めて重要な治療薬と思っていますので、最大限努力させていた
だきます」と前向きに答えたにもかかわらず、その後、菅首相がこ
の件で「努力」した形跡は見当たらない。

 このイベルメクチンは現在でも適応外使用ができ、使用している
医師も多くいるが、残念ながら、米メルク社が生産に対して非協力
的で、使用したくても手に入れにくい状況になっている。

 またイベルメクチンの治験は、これについても米メルク社の協力
はなく、なかなか進んでいなかったが、幸い大手医薬品メーカーの
興和が大村智博士の要請で協力を表明し、7月1日から治験を開始
していて、今年中には治験を終えたいとしている。

 しかし、いま事態は急変している。悠長にあと4か月待っていて
いいのだろうか。政治決断をして早急にイベルメクチンを特例承認
すべきではないのか。特例承認をすれば、あるいは特別に使用を認
めれば、興和がすぐにでも量産体制に入ってくれるだろう。

 8月2日のテレビ番組を見ていたら、尾崎会長が「個人的にはイ
ベルメクチンを緊急使用してもいいと思っている」と発言されてい
た。尾崎会長はイベルメクチンを活用したいという思いをまだ強く
持たれているのであろう。政府はなぜその思いに応えないのだろう
か。

 河野太郎ワクチン担当相は7月31日夜のインターネット番組で、
新型コロナウイルスのデルタ株による感染拡大について、ワクチン
接種だけでは抑止困難との認識を示し、マスクや手洗いなどの基本
的な感染対策の徹底を改めて呼び掛けた。ワクチンだけでは対応は
無理なのである。

 事態はどんどん悪化している。これからも自宅療養者はどんどん
増えてしまうだろう。にもかかわらず自宅療養者に適当な承認治療
薬はまだないのである。

 ならば、イベルメクチンを早期に特例承認して、医師の指導の下、
自宅療養者に投与し、すこしでも症状を改善させるべく努力すべき
ではないか。イベルメクチンを使う際には、他の薬と併用するとよ
り効果があるとの情報もある。使用した医師の間での情報交換をよ
り活発に行えばより効果が上がるだろう。

 もちろん、他に有効な方策があれば別である。しかし自宅療養者
に対する有効な対策は現在ないのである。早期にイベルメクチンを
承認し、積極的に使用すべきである。

「著者・小俣一郎氏関連のHP」
http://www.seikatsusha.org/ne/omata/
「生活者主権の会・道州制実現推進委員会」
http://www.seikatsusha.org/dohshusei/
「道州制推進連盟」
http://www.dohshusei.org/


生活者通信メルマガ版
(マガジンID:0000146184)

−「創刊号」 2005年01月01日発行−
≪2005年05月01日現在読者数:1342名≫


★「メールマガジン」送付ご希望の方は、
下欄左に「メールアドレス」を記入し「登録」ボタンをクリック下さい。

<メールマガジンの購読は無料です。>

メールマガジン登録
メールアドレス:

メールマガジン解除
メールアドレス:

Powered by まぐまぐ
「生活者通信メルマガ版」の 「バックナンバー」 は
ここをクリック下さい