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━━ 平成18年2月14日 Vol.30 ━━━━ 毎月1日・14日発行

また丸投げか!「北海道道州制特区」
                      生活者主権の会 岡部 俊雄

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 最近マスコミで殆ど報道されていない北海道の道州制特区問題は、
道と中央政府との間でひどくすれ違った動きになっている。

 そもそも、この道州制特区は03年8月に小泉首相から北海道に
対して取り組みの要請があったもので、また、03年10月の総選
挙で自民党の公約にも盛り込まれ、更に04年と05年の首相の年
頭施政方針演説の中でも、その取り組みを支援する旨言及されたも
のである。

 これを受けて北海道では真摯な検討が精力的に進められ、道州制
特区に向けた提案が政府に提出され、更に、道から市町村への事
務・権限移譲方針まで決定されるところまで来ている。道の検討会
議の中では「独立して国家を目指す位の気概を持って考えたい。」
と発言する委員も出て来ている程にまで機運は盛り上がっている。

 しかし、一方の中央政府の方はどうであろうか、道の検討の受け
皿として道州制推進担当室と関係省庁連絡会議なるものが設置され
たが、道からの提案を検討して、05年7月になんと次のような回
答をしている。

 「道州制そのものの導入の是非、制度設計等政府の方針決定が行
われておらず、そのような状況下で特区を道州制そのものの導入の
先行実施として位置づけ、取り組むことは困難である。」

 中央官僚の道州制に対する強烈な抵抗体質、権益しがみつき体質
丸出しである。

 方針決定をするに必要な試行錯誤をするための特区なのではない
だろうか。

 このような状態を小泉首相は知っているのだろうか。

05年10月に自民党の副大臣による道州制プロジェクトチームが
中間報告をまとめ、小泉首相に提出した時に、小泉首相は「北海道
の道州制特区の検討が進められているので、その結果を見守りた
い。」と話している。小泉首相は裸の王様になっていしまっている。

 ここでも無責任な丸投げなのだろうか。公約に掲げているにもか
かわらず、また、公約なんか守らなくてもたいした事ではない、と
言うつもりなのだろうか。

 本年の年頭施政方針演説でも「北海道が道州制に向けた先行的取
り組みとなるよう支援いたします。」と今までと同じことを言って
いる。また、2月中には第28次地方制度調査会が小泉首相の諮問
を受けて、2年間に亘って議論した「道州制のあり方」を答申する。

 任期も残すところ少なくなり、次期総裁選びの政局のみを楽しん
でいるように見えるが、真に改革を進めなくてはならないことは山
積している。北海道道州制特区についても高い関心と期待を持って
見守っている国民が多いことを忘れないで、最後まで当事者として
の責任を果たしてもらいたいものである。

「著者・岡部俊雄氏関連のHP」
http://www.tatunet.ddo.jp/okb/
http://www.seikatsusha.org/ne/okabe/

生活者通信メルマガ版 (マガジンID:0000146184)
ー「創刊号」 2005年01月01日発行/2005年05月01日現在読者数:1342名ー

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