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━━━生活者通信メルマガ版━━━━平成21年8月1日  Vol.81━

政権交代・16年前との違い

                   生活者主権の会 小俣 一郎

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 民主党の代表が小沢さんから鳩山さんに代わり、合わせるように
民主と自民の支持率がまた逆転した。先の東京都議会議員選挙でも
民主党が大勝した。これは現在の自民党政権に対する国民の不信感
が根強く存在することの表れだろう。

 平成5年8月の細川政権発足以来16年。日本の政治はいま大きく
変わろうとしているわけだが、当時と比べて大きな違いが3つある。
それは「国民に前もってはっきりとした選択肢が示されている」、
「選挙公約が政権公約(マニフェスト)に代わり、その内容が明確
になっている」、「参議院ではすでに与野党が逆転している」の3
つである。

 平成5年の総選挙は、中選挙区制での最後の選挙で、しかも政治
改革問題をめぐって宮沢内閣の不信任案が成立し、自民党が分裂し
た状態で行われた。前年の日本新党に加えて、直前に新生党、新党
さきがけが結成され、まさしく混沌とした中で選挙が行われたので
ある。そして、自民党は過半数を取ることができず、結果、小沢さ
んによる8党派連立という、それこそ「神業」によって細川政権が
できたわけである。

 しかし、それは「後出し」でできた政権であり、国民に前もって
示されたものではなかった。当然、政権基盤も弱いものであった。
また、たなぼた的に細川さんに首相の座が舞い込んだが、あの辞任
の仕方をみても、細川さんに首相になる十分な覚悟があったとは思
えない。

 それに引き換え、今回は民主党という大きな受け皿がある。民主
党政権か自民党政権か、はっきりした選択肢が示されているので、
次の総選挙では、国民は政権を選択するという意識を持って投票す
ることができるわけである。そして鳩山さんは、民主党が勝ったな
らば当然自分が首相になることを自覚し、それに備えている。

 政策的にも、8党派連立の細川政権は、政治改革についてはとも
かく、他の問題では温度差も大きく、国民福祉税といった大きな政
治課題が突然飛び出してくるような状況だったから、政策的に行き
詰ることは必然だったのかもしれない。

 しかしいまは、マニフェスト選挙の時代になっている。党として
事前にしっかりとした政策を示さないと評価されない時代になって
おり、だからこそ、政権を取った際の方向性がより明確に打ち出さ
れてもいる。

 現在政権の座にあり、またこれまで長らく政権の座にあった自民
党にとっては、マニフェストのウエイトはそれほど大きくないのか
もしれない。しかし、これから政権を取ろうという民主党にとって
は、党として国民と約束した内容について、マニフェストに書いた
内容について、それを順守することがまさしく政権を運営するとい
うことであり、それはその結束を維持するための装置であるともい
える。

 昨年10月にも予想された総選挙。その時のために民主党が用意し
たマニフェストは、その後10か月をかけて、さらに練り直され、そ
の出番を待っている。

 そして、2007年の参議院選挙では民主党が大勝し、参議院ではす
でに与野党が逆転している。これにより野党の力が強まり、それま
で隠されていた事実が表に出てくるようになった。これは国政にお
ける大きな変化である。国民の多くはそれを評価しているはずであ
る。

 衆議院が7月21日に解散し、総選挙は、8月30日と決まった。い
よいよ秒読みに入った。選択の日が近づいている。


「著者・小俣一郎氏関連のHP」
http://www.seikatsusha.org/ne/omata/


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