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━━━生活者通信メルマガ版━━━━平成22年7月1日  Vol.91━

普天間問題の解決は逆転の発想で!

                      生活者主権の会  松井 孝司

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 仏教の教えに「変毒為薬」という言葉がある。

 この言葉は第2の仏陀といわれる竜樹が大智度論の中で「大薬師
の能く毒をもって薬と為すが如し」と述べたことに由来する。大薬
師(智者)の手にかかると「毒」(=煩悩)も「薬」(=解脱)に
変えられるというのだ。

 社会に存在する事物は、すべて両面があり「悪」と「善」は表裏
一体と考え、「悪」は「善」に転換できると考えるのが仏教の思考
原理である。

 普天間問題で日米は共同声明を出したが、飛行場の移設は難しく
普天間の基地周辺の危険性はいつまでも放置される可能性が高くな
った。

 普天間問題の解決には、沖縄住民の立場に立ち「変毒為薬」を可
能にする逆転の発想で、「地獄」を「楽園」に変える智恵が求めら
れる。

 宮崎県でウシ、ブタの口蹄疫抑止に大活躍している「消毒薬」は、
「毒」が使い方により「薬」になる具体例だ。

 沖縄の米軍基地も見方を変えれば北朝鮮のような好戦国家から身
を守る「薬」になる。

 沖縄の海兵隊は、実際にはありえない戦争ゲームに明け暮れる長
期滞在の客と見なせば、内需創生で沖縄の経済に大きく貢献する存
在と見ることもできる。

 問題は「薬」の副作用であり、戦争ゲームで飛行場周辺に住む人
達が蒙る危険性である。

 副作用は軽減させる必要があり、危険性は放置せず一刻も早く住
民の不安を解消しなければばらない。

 具体策としては、すぐには実現が難しい飛行場の移設ではなく、
飛行場周辺に住む人達を安全な場所に移住させたらどうだろう。基
地移設案は凍結し、基地移設に必要とされる巨額の費用を危険性回
避のための街づくりと住民の移住費用に当てるのだ。

 米軍にとっても基地移転の必要がなくなり好都合だろう。

 沖縄住民には住み慣れた土地への執着を断つ意識改革が求められ
るが、住民の手に巨額の土地収用代金または移住費用が渡ることに
なる。

 街づくりは新しい都市計画と高齢化社会に相応しい機能を備えた
省エネ型コミュニティーの構築で新しい付加価値の創造ができれば、
軍事基地の移設工事よりはるかに大きな経済的波及効果が期待でき
る。

 第二次世界大戦後、米軍が接収していた地域(奄美諸島と沖縄諸
島)を住民移住予定の経済特区に指定し、インフラを整備してハワ
イに匹敵するリゾート地域に変身させ地域経済の振興を図れば観光
立国のモデル地域になる。

 ハワイにカジノは無いが、沖縄には基地存続の代償としてラスベ
ガスのようなカジノタウンの創設を許してもよいのではないか?

 沖縄が美しく快適なリゾート地になれば、沖縄に駐留する米軍の
犯罪も減るだろう。

 経済特区へ観光客を誘致するためには、交通アクセスの改善を図
り、日本の円高を是正する必要があり、江戸時代に島津藩が琉球通
宝を発行して沖縄を交易の拠点としたようにドルまたはアジア通貨
とペッグした独自の地域通貨を使って円高を回避するなど、沖縄の
弱い経済を生かす施策が重要になる。

 名護市だけを金融特区に指定したような経済対策では不充分であ
り、ウオン安で蘇生した韓国経済の事例に学ぶべきだ。

 2009年度デフレの日本から海外への旅行客が25%以上増え
たのは韓国だけであり、その理由はウオン安で韓国の物価が相対的
に安くなったからである。

 沖縄の物価が安くなれば観光客だけではなく低コストの年金生活
を希望するアクティブ・シニアも呼び込み内需を拡大することがで
きるし、沖縄で生産される一次産品の輸出にも有利になる。

 交易は付加価値創造の源泉である。

 沖縄はアジアとの交易に適した場所に位置しており、広大なアジ
ア経済圏を対象に観光と物流の拠点として交易を拡大し、経済規制
を緩め海外からの投資を呼び込むことができれば、沖縄住民の所得
を倍増することも不可能ではない。

「著者・松井孝司氏関連のHP」
「市民が創る日本再生のシナリオ」
http://www2u.biglobe.ne.jp/~shimin/saisei/
「21世紀のライフスタイルを考える会」
http://www.jstyle21.net/
http://www.seikatsusha.org/ne/ma/


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(マガジンID:0000146184)

−「創刊号」 2005年01月01日発行−
≪2005年05月01日現在読者数:1342名≫


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