<折に触れ 四字熟語>

    NO.89 【捲土重来】 けんど ちょうらい


< 意味 > 一度敗れたり失敗したりした者が、

      再び勢いを盛り返して巻き返すことのたとえ。

      巻き起こした土煙が再びやって来ることから。



< 出典 > 杜(と)牧(ぼく) 『烏(う)江(こう)廟(びょう)』

      勝敗兵家上可期 勝敗は 兵家(へいか)も 期す可(べ)からず 

      包羞忍恥是男兒 羞(はじ)を包み 恥(はじ)を忍ぶは是(こ)れ男児(だんじ)

      江東子弟多豪俊 江東(こうとう)の子弟(してい) 豪(ごう)俊(しゅん)多し

      卷土重來未可知 卷土(けんど) 重來(ちょうらい) 

              未(いま)だ知る可(べ)からず 



通  釈  :勝敗は(時の運であるから)いかなる将でも予期することはできない

      (だから、たとえ敗れても)一時の恥辱をこらえて雪辱を期すのが、

      真の男児というもの

      まして江東の若者には、すぐれた人物が多いから

      (項羽が江東に渡って再挙をはかり)疾風が土を巻くような勢いで

      再び攻め寄せてきたならば、天下の大勢はどうなったか、

      わからなかったのに(むりに死んでしまったのは、惜しいしだいであった)



語  釈  :『捲土』は土煙が巻き上がることで、勢いの激しいことのたとえ。

      『重来』は再びやって来ること。もとは一度敗れた軍が再び勢いを盛り返して

      攻めて来ることをいった。『捲』は出典では『卷(巻)』となっています。

      『けんどじゅうらい』とも読みます。



一  言 :プロ野球・セリーグにおいて、広島カープがリーグ三連覇の偉業を成し遂げ

      ました。そこで、連覇、制覇、鯉、勝に関連する四字熟語を探しましたが

      適当な熟語が見つかりません。  

      ご存知のとおり、カープは去年はCSで横浜DeNAに敗れ、一昨年は日本

      シリーズにおいて日本ハムに負けてしばらく日本一になっていません。

      チームもファンも今年はリーグ優勝に浮かれることなく、ひたすらCS撃破、

      そして日本一を目指しているところです。

      捲土重来は、カープ球団、ファンの今の率直な思いを表す言葉のように考えます。



参照文献 : 角川書店『中国吊詩鑑賞辞典』 岩波書店『四字熟語辞典』 

  

                               30・10・1 舛本 純