生活者主権の会生活者通信1999年10月号/08頁..........作成:1999年10月26日/杉原健児

スイス旅行随想録 (2)

大田区 大谷和夫

[1]旅行のあらまし
 今回は事前にスイス政府観光局で資料を集めて計画を建て、専門の旅行社に連動して往復の格安航空券、 ホテルの朝食付き宿泊券、15日間のスイスパス(とサービスとして列車の時刻表) だけ頼み、 あとは全部自前の個人旅行の形態とした。
 6月7日(月)にスイス航空で成田からチューリッヒ空港まで直行し、列車で中央駅まで僅か12分、 そこからトランクを転がせて5分、今回のベース宿、市電セントラル駅前のホテル・リマートホフに着く。 ここの特色は中央駅に近く、朝食が6時半から可能であり、外泊するときは無料で荷物を預かってくれる ことである。
 地図で説明しないと分かり難いとは思うが、又スイスの場合は列車の旅そのものに意義があるので、 何時どこえ行ったか旅行の概要を次に示す。→は主として列車の旅を示し、 市電による移動は省略している。
 尚6月は天気が良かろうと思って出かけたが、変わりやすい天気であった。幸いアルプスの ユングフラウヨッホでは快晴に恵まれたが、ルガーノでは小雨で南国情緒にやや欠ける始末であった。
 スイス全体で九州位の広さであり、アルプスの連山を始めとして山地が多いとはいえ、 人口は 700万人位である。それにしても鉄道網が発達しており、広い車窓の風景はどこえ行っても 一幅の絵画となる。その上各地に行ったら観光案内所で地図と名所を案内してもらい、 ベースのチューリッヒなど30カ所の名所全てを探索した。(尤も中には昔ゲーテやレーニンが 住んでいた小径などという怪しげなものもあった。) 各地では風光明媚な所、歴史博物館、 産業博物館、美術館、主な教会、市庁舎、マーケット広場、商店街、公園などを歩き廻り、 万歩計一日平均の数字は約20,000歩であった。尚地図で注意を要するのは二次元なので高低差が 表示されていないことである。直ぐ近くなのに急坂で往生したことが再々あった。
 次に地図の代わりに各地の位置を簡単に説明する。皆さんは地図を広げて確かめてみて下さい。
 商工業、金融の中心地であり、国内最大の都市Zurichはスイスの東北部に位置している。 ここをベースとして西北部の温泉町Baden までは列車で15分であり、西南部の景勝の地であり 連邦発祥の地に近いLuzernや、現在の連邦の首都Bern、西北部の独・仏との国境にある国際産業・ 金融都市Basel 、東部の繊維工業の中心地St.Gallen などはいずれも1時間前後で行ける。 LuzernからInterlakenは距離的には近いが約2時間かかり、そこからGrindelwald まで約30分かかる。 Grindelwald からJungfrawjochまでが約1 時間半、そこからBernまで約3時間半である。 一方St.Gallen からボーデンゼーの景勝の地であるRomnshorn までは25分で行ける。 Zurichより東南部の5000年の歴史を持つといわれる古都Churまでは1時間半、アルプスの峠を潜って イタリアに突き出ている南部のLuganoが約3時間、東南部のロマンシュ語地域の高地St.Moritz が Churから更に約2時間位の距離である。山岳地帯の中を走るので距離と時間は比例しないが、 大体の時間感覚は以上の通りである。

日(曜) 移動及び観光 宿泊

7日(月) 成田→空路→Zurich空港→Zurich HB Zurich 8日(火) Zurich市内観光 Zurich 9日(水) Zurich→Baden 市内観光、旧友再会→Zurich Zurich 10日(木) Zurich→Luzern市内観光 Luzern 11日(金) Luzern→Interlaken観光→Grindelwald Grindelwald 12日(土) Grindelwald →Jungfraujoch観光→Bern観光 Bern 13日(日) Bern市内観光→Zurich Zurich 14日(月) Zurich→Lugano市内観光 Lugano 15日(火) Lugano市内観光→Zurich市内観光 Zurich 16日(水) Zurich→St.Gallen 市内観光→Romanshorn観光Zurich 17日(木) Zurich→Chur市内観光→St.Moritz 観光 St.Moritz 18日(金) St.Moritz 観光→Zurich Zurich 19日(土) Zurich→Basel 市内観光→Zurich Zurich 20日(日) Zurich市内観光→Zurich空港→空路 機中 21日(月) 空路→成田→帰宅                               (つづく)

生活者主権の会生活者通信1999年10月号/08頁