不公平な税改正
今年からの税源移譲による税負担が変わりました。政府や地方自治体は税源移譲による税負担の合計額は変わらないと説明していますが、私は不公平な改正だと思っています。どこが不公平なのかを説明したいと思います。間違っていましたらどうぞご指摘ください。
最大のポイントは、住民税は今年の所得収入に対し、税金は翌年に徴収される点にあります。
徴収が翌年なのは問題ではなく、その年度の収入に対する税率〈所得税と住民税〉は改正前の税率を適用すべきだと思います。
例を挙げて説明します。課税所得200万円以下の人と課税所得700万円超の人の今回の改正による納税金額を計算します。但し控除内容などにより、実際の税額とは異なります。
1.2006年度の課税所得200万円の例
*改正前の税額 所得税 200万 X 10% = 20万円〈納付済み〉
住民税 200万 X 5% = 10万円〈6月より徴収〉
合計 30万円
*改正後の税額 所得税 200万 X 10% = 20万円〈納付済み〉
住民税 200万 X 10% = 20万円〈6月より徴収〉
合計 40万円
2.2006年度の課税所得701万円の例
*改正前の税額 所得税 701万 X 37% =259.37万円〈納付済み〉
住民税 701万 X 13% = 91.13万円〈6月より徴収〉
合計 350.5万円
*改正後の税額 所得税 701万 X 37% =259.37万円〈納付済み〉
住民税 701万 X 10% = 70.1万円 〈6月より徴収〉
合計 329.47万円
このように昨年の収入金額に基づく税額を計算してみますと、低所得の年収200万円の人は10万円の増税となり、高所得の年収701万円の人は21万3百円の減税となります。
税源移譲に伴う税改正に反対しているのではなく、住民税の改正は翌年度からにするのが正しい改正だと思います。