生活者主権の会生活者通信2007年10月号/01頁




生活者通信【10月号】

第146号・2007年10月01日発行   ホームページ・アドレス http://www.seikatsusha.org/
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突然の辞任

生活者主権の会代表 小俣一郎

 参議院選挙に大敗して、だれもが辞めると思った
にもかかわらず辞めなかった安倍さんが、代表質問
の直前に突然辞任を表明した。翌13日には入院し、
24日の記者会見で健康問題が最大の理由だったと説
明した。しかし、ならばなぜシドニーであのような
発言をしたのだろうか。なぜ2日前の所信表明演説
を強行したのだろうか。
           ☆
 安倍内閣が発足したのは昨年の9月26日。63%
(朝日新聞)という高い支持率で船出をした内閣は
わずか1年で沈没してしまった。
 金の問題や大臣の失言等も多々あったが、安倍首
相を窮地に追い込んだのはやはり年金問題だろう。
特に、長妻衆議院議員の質問に対して『不安を煽る』
と発言したことが決定的にその立場を悪くした。
 関連法案を強行採決して沈静化を図ったが、その
後も社会保険庁のいい加減さが次々と表面化し、安
倍首相の対応の拙劣さはその個人的な資質に大きな
疑問符を付けることになった。
 消えた年金問題を境目に回復傾向にあった支持率
は再び落ち込み、一方、不支持率は跳ね上がった。
 その後歯車はどんどんと狂っていき、新しい問題
が起こるたびに安倍さん個人の力量に疑問符が付け
加えられていった。今回の突然の辞任劇もそれこそ
究極の疑問符だろう。
 選挙の顔として期待された安倍さんは参院選大敗
という置物を残して政治の表舞台から去っていった。
           ☆
 9月23日、自民党の新総裁が福田さんに決まった。
国会も仕切り直しである。
 民主党は臨時国会を「税金のムダ一掃国会」と位
置付けるという。先の参議院選挙では、民主党がそ
の政策を実行するための財源として算定した15.3
兆円に多くの疑問が投げかけられていた。「ムダを
省くことで得られる財源」として訴えた以上、それ
を国会の場で明らかにしていかなければならない。


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