生活者主権の会生活者通信2008年10月号/01頁




生活者通信【10月号】

第158号・2008年10月01日発行   ホームページ・アドレス http://www.seikatsusha.org/
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麻生内閣に官僚を使いこなせるのか

生活者主権の会代表 小俣一郎

 麻生新首相は、内閣の基本方針の2番目に「官僚
を使いこなす」ことを挙げた。しかし、歴代の自民
党政権にできなかったことが麻生内閣になったから
といって急にできるとは思えない。
 もちろん、麻生首相が確固たる信念で行うのであ
れば可能性はゼロではないのかもしれない。過去に
も薬害エイズ事件のように大臣が指導力を発揮し、
官僚が隠していた資料をその抵抗を押し切って出さ
せたような例はある。しかし当時は自社さ政権で、
菅厚相は「さきがけ」の所属で自民党ではない。
 では、民主党が政権を取ったら官僚を使いこなす
ことができるのか。
 民主党は、2003年の初めてのマニフェスト選挙で
「脱官僚政治」を掲げ、以来それを進化させ続けて
いる。そして今回は政権交代に向け、さらにそのた
めの手順、必要な法律改正等々を念入りに準備して
いると聞く。
 官僚幹部の人事権を握り、システムとして官僚を
使いこなす。それをマニフェストに記載することに
より、国民の支持を背景にそれを実行する。
 個人の力に頼るのではなく、制度からの見直しは、
頑強な官僚組織を変える可能性を秘めている。
 政権政党でなかったゆえ、逆にしがらみがないこ
ともプラスに作用するはずである。
 仲間重視で、論功色が強いといわれる麻生新内閣。
その要である河村新官房長官の会見は寄付問題での
陳謝からのスタートとなった。官僚を使いこなそう
とする麻生内閣の力量を暗示するかのようである。


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