「第15回全国市民オンブズマン千葉大会」に参加して

千葉県柏市 治田 桂四郎


去る8月30日、31日の2日間、表題の会がホテルグリーンタワー千葉おいて行われました。それに参加しましたので、簡単な報告・感想を投稿いたします。

初日は、午後1時から5時45分で6時ごろから懇親会(別会費5000円)がありました。参加者は全国から約400百名の方が中心に集まりました。少しは、私や小俣さんのように一般の方もいたと思います。受付で5000円の参加費を払い、分厚い資料「オンブズがチェンジさせっぺ地方議会」を頂きました。表紙に「全体報告・分科会報告・地域活動報告」資料とあり、全国市民オンブズマン連絡会議によるものでした。

司会は、中村洋子さんで、時間どおり開会された。

実行委員長の廣瀬理夫氏より参加者へ次のような参加歓迎外の挨拶があった。

この会が最初の仙台から15年目であり、その間、「市民オンブズマン」の存在も全国に知れ渡り、活動内容も高く評価されるようになりました。市民の立場でよい行政をさせるような監視が必要になってきている。

これまでの活動によって、情報公開を大きな武器として「カラ飲食、カラ出張」、「食糧費」、「首長交際費」の追及あるいは「公共工事発注における談合追及等の税金の無駄遣いを止めさせる活動」、「地方自治体の予算・決算に責任を持つ地方議会の活動内容や透明度の調査活動」、行政のチェック方法としての外部監査制度の点検活動」など数々の成果を上げました。

今年は、「議会(議員)が費用に見合った活動をしているか」、「議会への市民参加、市民の監視がどの程度行われているか」など、市民の立場で、あるべき議会を模索することを全体テーマとして準備いたしました。更に、記念講演を千葉大学法学部教授の新藤宗幸にお願いしました。分科会で談合問題、公共事業、議会改革、監査制度、初めての市民オンブズマンの五つを取り上げます。

盛りだくさんの内容ですが、皆さんの最後までの積極的な参加を期待します。尚、この2日間を通じて、十分な情報を得て、英気を養い、大会後の各地での市民オンブズマン活動に役立たせて下さることを願い、挨拶とさせて頂きます。

この後、全国市民オンブズマン連絡会議の筆頭代表幹事の大河内憲司氏より基調報告があったが、内容がダブルので省略する。

次に事務局長から「議会改革って何だ?」−議会通信簿−と題して、全国議会アンケート調査報告がなされた。オーバーヘッドによる分かりやすい「情報公開度や透明度」、「議会の活性度」をランク付けされて、ベスト、ワーストと都道府県、政令市、中核市の名前が発表された。

例えば、第12回情報公開度ランキング(都道府県総合、100点満点換算)では、ベストファイブは、長野県(80.6)、北海道(71.0)、宮城県(71.0)、山形県(67.7)、新潟県(67.1)でワーストファイブは、広島県(34.2)、奈良県(36.1)、福岡県(36.1)、愛媛県(40.0)、石川県(41.9)*ランクはポイントで行ったため、点数では、上下が逆転あり。尚、東京都(44.5)と香川県(40.6)は、昨年も今年も失格となっている。政令市では、ベストスリーが、静岡市、新潟市、札幌市でワーストスリーは、千葉市、堺市、神戸市であった。

この後、包括外部監査報告の優秀だった青森県と岡山県にオンブズマン大賞が贈られた。

午後2時15分より、新藤先生の記念講演が「住民自治に応える地方自治とは」と題して行われた。レジメによると「地方分権改革に遅れをとってきた地方議会」、「議会運営の透明性をいかに図るか」、「議会・議員と代表制について」、「議会の政策作成能力の向上のために」の4点について話された。議員は行政チェックが大切と強調されていた。又、議会の事務局の人事が第三者機関で行われることが大事だと現在はその権限が議長にありながら、実際は、首長に握られていると。議場のデザインも四角張ったものでなく丸テーブルを囲むようなディスカスョンがフランクに行えるようにしいものだと。最後に一元的モデルからの脱却が必要で、そのためには、議員は固定観念を捨ててやわらかい頭で考えてもらいたいと閉めた。

午後345分から分科会が行われた、自分は、「談合・入札改革」に参加した。参加者は、約70名だった。かながわ市民オンブズマンの大川隆司さんがリードされた。6ないし7の地区からケースが発表されたが、成功例もあり、失敗例もあった。都道府県平均落札率は2002年度で95.3%だったが、2007年度では、83.5%に改善されている。しかし、北海道のように未だに92.5%のところもあり、これからも談合をなくす努力は、していかねばならない。同時に理由のない随意契約を潰して、一般競争入札に切り替えさせていく必要がある。最近では、談合を談合と言わせないために総合評価方式が国や県で導入されつつある。即ち、技術点の導入である。しかし、実際は、総合評価は、不透明で不合理な面があり、技術点が談合の隠れ蓑になることに注意し、追及していくことが求められる。個々のケースは報告を省きました。以上が第一日目でしたが、大変に勉強になりました。

2日目は、午前9時から始まりました。

最初は、昨日の分科会のリーダーからの報告でした。ついで、各地の報告がありました。

最後に、大会宣言案が五つの宣言案が読み上げられました。一つ、議会が言論の府として、ふさわしい審議や討議を行い議会活動を活性化ため、これを妨げる議会規則の内容や慣行を見直すよう求めること。二つ、議会/議員の活動に注目し、議会活動が的確なものとなるよう監視すること。三つ、議会活動に市民が参加しやすい制度、システムを確立し、議会や議員活動の透明化を求めること。四つ、議員監査委員の廃止、市民感覚に反する費用の見直し等を求めるとともに、議会・議員活動で使用した費用の用途について、私たち市民が用意にチェックできる制度を確立させること。五つ、議会・行政など地方公共団体に違法な財務会計行為が発覚した場合には、その是正を求め住民監査請求や住民訴訟に積極的に取り組むこと。以上を第15回全国市民オンブズマン大会参加者一同で満場一致で採択して、閉会となりました。後、午後からは、番外編が組まれておりましたが、失礼しました。

重ねて、有意義な2日間であったことを記しまして、報告・感想と致します。