日本の政治の最大の問題点、それは、「情報公開
が不充分である」ことかもしれない。本号に要約を
掲載させて頂いた、逢坂誠二衆議院議員(民主党)
の『国の予算・決算は非公開』を読んで改めてその
思いを強くしました。
「徹底した情報公開が全ての議論の出発点です。」
まさしく、その通りだと思います。情報が明らかに
なっていなければ、対処方法が最善なのかどうか、
いったい何を基準に判断するのでしょうか。
記述の中に、「3年に渡って強く要請を続けた結
果、本年ようやく総務省予算の積算内訳を入手しま
した。これは、今まで与党にも出さなかったそうで
す。予想通り、予算積算は極めて杜撰でした。」と
あります。つまり、これまで与党からは、そのよう
な視点から予算を見直そうという動きはなかった、
ということです。
最近いろいろな不祥事が出てくると、政府・与党
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からたびたび、「官僚から正確な情報がこない」と
いう「いいわけ」が聞こえてきますが、それは「適
切な指示をしていないので、官僚から情報を引き出
せていない」ということではないでしょうか。
昨年参議院で与野党が逆転し、野党の要求を無視
できなくなったこともあり、これまで隠されていた
いろいろな事実が明らかにされつつあります。それ
は、的を射た要求をしたから情報が出てきたという
ことかと思います。
ところが、自民党が野党の資料請求について事前
に相談するように官僚に指示していたことが明らか
になりました。その姿勢は、情報公開に逆行してい
るとしかいいようがありません。
政権交代が実現したら、民主党が政権を取れば、
これまで隠されていた情報が表に出てきます。そし
てそれこそが、政治改革の第一歩になるのだと思い
ます。
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