広域連合体は地域主権型道州制がベスト
道州制実現推進委員会委員長 平岡 昭三
道州制実現推進委員会では、9月に引続き、10月にも、小沢代表始め民主党の幹部、またマスコミや有識者等、計60余名に対して、下記の檄分をお送りしましたのでご報告します。
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民主党 幹部 各位
H.20.10.8.
生活者主権の会 道州制実現推進委員会
委員長 平岡昭三
(写)朝日、毎日、読売、産経、日本経済各社 編集局長 様
NHK,日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、各社 編成局長様
前略
(広域連合体は地域主権型道州制がベスト)
(一)本年9月8日付弊信「マニフェストの第一に地域主権型道州制を」に対し、小沢代表よりご懇篤なるお返事を頂き、有り難くお礼申しあげます。
新聞報道によれば、貴党では地方分権案において、300程度の基礎自治体による2層構造を目指す、としておられます。然しながら、世論の多くは「2層だけではやっていけないだろう。矢張り、軽いものにするか、重いものにするかは別として、10個程度の何らかの広域連合体を設置して、3層構造にすべきであろう。」というものであります。
(ニ)私どもも、広域連合体の設置は不可欠であり、それは地域主権型道州制がベストであると考え、その理由を下記の通リ列挙し、ご参考に供したいと存じ上げます。
(三)何故3層構造、就中、地域主権型道州制が必要かという根本を考えねばなりません。単に、300自治体だけでは纏まりが悪いという消極的理由でなく、そうする事により、多方面の多大の利益が創出されるという積極的理由を肝に銘ずるべきであります。
1.最大のメリットは、その纏まりに一定の権限を与えれば、そこに一つの経済的・政治的規模の地域国家が出現し発展し、ひいては社会的・文化的発展も見込めるのであります。今はグローバル時代でありますから、あらゆる部門で世界を相手に出来る力が不可欠であり、地域国家は総力を挙げて之に取り組む事が出来、国民生活を活性化し、豊かにする事が出来るのであります。これ等を実現するには、単なる広域連合体では到底不可能であります。
小沢代表が、今回の代表就任挨拶及び所信表明で、九つの新しい仕組みを作ると言はれましたが、それらの仕組みも地域主権型道州制を採用すれば、容易に実現するでありましょう。
2.自民党と民主党はどこが違うのか。この根本をもっともっと内外に示さなければなりません。それは極めて明確であるにも拘わらず、之まで全く明確に示し得ておりません。
貴党の候補者のスピーチを聞いていても、新しい民生の諸施策を述べるだけなので、有権者は「自民党とどこがちがうのか?似たようなものなら、馴染んだ自民党の方が安心だ。」と言うのに対し、貴党候補者は黙ってしまいます。之では勝てる訳がありません。
自民党は中央集権制に依拠し、官僚と一緒になって税金の無駄使いで集票し生存していますから、之を止める事は絶対に出来ません。之に対し、貴党は中央集権制の対極にある、地域主権型道州制を確 立する事を明示してこそ始めて、民主党なら税金の無駄使いを止めて、民生を豊かに出来る事を、納得させられるのであります。之を言い忘れたら、自民党と同じであります。そして、それによってのみ、長年の自民党の齎した諸悪を一掃出来るのであります。
3.今や全国に道州制待望論が澎湃として、湧き立っております。全国各地で、道府県単位、経済団体単位、市民運動単位、で各種の道州制運動が捲き起こっております。貴党はそのリーダーとして旗を 振れば、燎原の火の如く燃え上がるでありましょう。自民党の麻生新総理ですら、最初の施政演説で、将来的には地域主権型道州制を標榜するなどと、世論に便乗して、出来もしない事を言っております。
従いまして、貴党がこれ等の法案を上程する場合も、耳馴れない広域連合制よりも、全国民、全与野党の賛同が得られやすい道州制法案とする方がベストと思います。
4.地方主権型道州制を実施する場合、地方の人材難が問題にされます。一方、中央集権制を廃止すれば、30数万人の有能な人材が、路頭に迷います。この人材を新しい道州で活用すれば、一石二鳥で あります。道州制を実施すれば、当然国会の人数も大幅に削減する事になりましょう。この人材も亦地域で活用すべきでありましょう。その為にも、道州議会の設置も不可欠だと思います。
5.以上の如くになれば、道州には首長も必要であります。又、各地域で、どこに地域国家の首都をおくべきか、議論が沸騰すると思いますが、それらも全て住民投票で決めれば良いでしょう。
以上、貴党の益々のご健勝を祈念し、茲にご提案ご要望申し上げる次第であります。
乱筆乱文を深謝致します。
早々