政権交代で明日を拓こう
東京都渋谷区 岡部 俊雄
総選挙の年がやって来た。
この総選挙で政権交代を実現し、未来の見える新しい日本を拓きたいものである。
政権交代という言葉が、ようやく国民の間に膾炙されるようになり、また、それが意味するものが少しずつ理解されるようになってきた。
一党支配が長く続き、腐敗し、国民から遊離した政治に慣らされ続けてきた人びとは、これまで政権交代の意味するところがよく分からなかったようだ。
政権交代は、利権の受け皿が変わるだけだとか、新たな利権が生まれるだけで、それを国民に隠すためのキャンペーンだとか、その程度にしか理解されていない向きもあった。また、そのように世論を誘導する現政権のプロパガンダの影響もあった。
しかし、肌で感じる空気は明らかに変わってきている。
現政権が長年に亘って続けてきた固陋な政治手法が、機能不全に陥っていること、新しい時代に全くそぐわなくなっていることを多くの国民が気付き始め、民主党議員の真摯な説明とも相まって、政権交代を希求するうねりは次第に大きくなっている。
長野5区で民主党から公認された加藤学氏からの依頼で、昨年2月に民主党代議士長妻昭氏の講演会
長妻代議士の説明のうまさもあるだろうが、それがよく理解できるだけの、鬱積したような、行き詰ったような、あるいは、怒りに満ちた現在の政治に対する思いがあって、乾いた土に雨が降ったように、すんなりと、浸み込むように、多くの方に理解されたのではないかと思う。
こういう空気を察してか、現政権側のトンチンカンなプロパガンダもすっかり鳴りをひそめてしまった。
危機感を持った現政権側はあわてて民主党と同じことを言いだしたり、一緒にやりましょうと言いだしたり、自分達も改革党だと言ったりして、今度は皆同じだというメクラマシ戦術に出てきているようだ。
しかし、国民が大きな問題点として次第に認識し始めたことは、官僚のモラルの低下と、その官僚をコントロールすべき立場にある政権と官僚との関係である。長年官僚と利害関係を共有してきた現政権、官僚の作った政策に自分達のレッテルを貼っているだけの現政権、官僚の書いた作文を読んでいるだけの現政権の大臣達に、官僚に都合の悪い政策など打ち出せるわけがない。官僚のモラルをここまで低下させ、また、新しい国のビジョンが描けなくなってしまった原因は、現政権の構造的行き詰まりから来る矛盾と無気力にあることを、国民はようやく認識し始めたようだ。
これからの新しい政治は、当然なことではあるが、官僚を政治の支配下に置くことから始まると思う。そして、それができるのは官僚とのしがらみがなく、官僚主導政治を政治主導政治、生活者主導政治に変えることを、政策の第一に掲げている民主党しかない。
「あの官僚どもを民主党は本当にコントロールできるのか?」と懐疑的に言う人がいる。その人には「それは人ごと過ぎるのではないか」と反論している。「国民は官僚を直接コントロールできない。国民がやらなければならないことは、自分達の思いを託すべき議員や政党に一票を投じ、そして、サポートすることである。あなたは官僚に都合のいい国をつくりたいのですか、それとも国民主権の国をつくりたいのですか」と。
かつての大戦は軍服を着た官僚が主導・暴走したものであり、それを政治がコントロールできなかったことを忘れてはならない。
来るべき総選挙は官僚をコントロールできる政権を選択する選挙である。
そして、官僚をコントロールし、新しい国を構築しようとする意思が本当に国民にあるのかが問われる選挙でもある。
明日を拓けない政党、明日のビジョンのない政治家はそろそろ退場してもらわなければならない。
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文中で紹介した長野5区民主党公認加藤学氏の2008年10月20日のブログに次のような記事がありましたので転記します。地方での明日を拓く胎動です。
今朝は、旭松労働組合の定期大会にお招き頂きご挨拶をさせて頂いた後、高森から伊那へと街頭演説を繰り返しながら北上し、伊那事務所にて幹事会を行いました。
そこへ駒ヶ根から新しいメンバーが来てくれました。彼は私の個人チラシが自宅ポストに入っていたのを見て、自分も何か手伝いたいと連絡をくれました。彼は「今まで政治というものには全く関心がなく、自分とは別世界の事だと思っていたが、現在派遣社員として夜間工場で働きながら家族を養う中で、自分の暮らしや子どもの将来を考えたら、このままの政治ではいけない。状況を変える為には自分が行動しなければと思った。友人にもその気持ちを伝えたり、自分自身も政治の事をもっと知りたい。友人達は政治に関心が無く、誰がやっても同じでしょ。という人が多いがそれでも自分の思いを伝え続けようと思う。」と語ってくれました。
私も日々の活動の中で、「自分たちの手で政治を変えよう」と訴え続けていることが、若い人の心にはなかなか響かないことにもどかしさを感じています。格差の問題、非正規雇用の問題、みんな自分達の問題なのにどうして無関心なんだろう、どうしたら彼らの心に伝えられるのかと悩んできました。しかし今日、一人の青年がこうして自ら一歩踏み出し、事務所まで来てくれたことが大変嬉しく、私自身も今まで訴えてきたことが決して間違っていなかったと実感することができました。
これからも、「政治は変えられる」ということを訴え続け、なんとしても政権交代を実現し、若者が希望を持てる国にしたい。