マニフェスト作成上の最重要注意点

道州制実現推進委員会委員長 平岡 昭三

本年は必ず総選挙が行われる年であります。そこで道州制実現推進委員会では年頭にあたり、昨年の9月、10月に引き続いて、小沢代表始め民主党の幹部、またマスコミや有識者等、約60名に対して、民主党のマニフェストに関して下記の提言書を送りましたのでご報告します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

民主党 幹部 各位           

                       H.21.1.8.

                                         生活者主権の会 道州制実現推進委員会

                                                委員長 平岡昭三

 (写)朝日、毎日、読売、産経、日本経済各社 編集局長 様

    NHK,日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、各社 編成局長様

 

前略

「第三次 提言書」

(マニフェスト作成上の最重要注意点)

明けまして おめでとうございます。

(一)昨秋、マニフェストに地域主権型道州制を掲げるべし、という提言書を、二度に渉り提出申し上げました。之に対し、小沢代表及び複数の幹部の方々よりは、謝辞のご返事を頂き誠に有難うございました。

 さて本年は愈々、総選挙の年であります。今年こそ長年の悲願である政権奪取を、絶対に成就して頂かねばなりません。そのため貴党におかれては、有権者に最良のマニフェストを示すべく、鋭意その作成にご注力中のことと存じます。

 そこで、マニフェスト作成上の最重要注意点を、釈迦に説法ではありますが、年頭に当り、茲に提言申し上げる次第であります。

(ニ)マニフェストに掲げるべき重要項目は、当然のことながら、昨秋の党大会で小沢代表が、代表就任の所信表明で示した、九つの「新しい仕組み」であり、之が軸になるものと存じます。その九つの仕組みは即ち、国民の安定生活、雇用の活性化、地方分権、政治の正常化、国際平和と環境保全等に係わるものでありました。

 これ等は全て、有権者が期待するであろう素晴らしい政策だと思います。しかしながら之等の仕組みを、自民党とは全く異なる画期的なものだと納得して貰うためには、単に横並びに羅列するのではなく、そこには、自民党の悪政を一掃すべき、一つの根本理念に基づく、共通の一貫した政策があるべきであります。そしてそれを、有権者に先ず、平易に説くことが、肝要であり効果的だと思うのであります。

(三)そう考えて九つの政策を吟味させて頂きますと、七番目の「本当の地方分権の実現」が浮かび上がって参ります。之は自民党の唱える似非地方分権とは大きく異なる、真の強力な地方分権でなければなりません。

 何と言いましても、自民党政治の最大の欠陥は、中央集権・官僚政治でありますから、之を覆し、中央の権限を極小化し、それを地方に全面的に移譲し、その対極にある「真の地方分権」を実現する事にすれば、早急に自民党の悪政が解消され、新しい九つの仕組みの全てが、実現される理であります。

 この中央の権限の極小化と地方への全面移譲は、中央集権に依拠し、それによる既得権によって、生存して来た自民党にとっては、口先ばかりで絶対に実行出来ない理であります。そして、之に全く依拠していない貴党には、容易に実現可能なことであります。この根本的相違点を力説強調することこそが、貴党への信頼を克ち得る最大の注意点であります。

 早い話、九つの仕組みである、国民の安定生活も、雇用の活性化も、多くの中央の権限を地方に移譲してこそ、国民自ら政治を行うことが可能になると共に、国際平和や地球環境保全等も、中央政府と国会がそのような全国的課題に専念出来るようになり、諸問題の解決も容易になるのであります。

(四)真の分権の具体的な姿については、中央政府と基礎自治体との二層構造方式や、私どもの提唱する、地域主権型道州制の三層構造方式等色々ありますが、どの方式が最適か、未だ貴党内で結論が出て      いないとすれば、先ずは上記真の分権の理念を、マニフェストの一番に掲げ、自民党との違いを強調すべきであると、提案する次第であります。

 時恰も、米国の民主党オバマ新大統領は、チェンジ(変革)を掲げ、それによって圧倒的支持を得て当選致しました。日本国民も亦、今こそ大変革を希求しております。貴党による大変革とは何でありましょうか。「集権から分権へ!」之こそ平易で明快なマニフェストのスローガンであり、九つの新しい仕組みを一言で表す、最良の根本政策だと思うのであります。

 この表明により、マスコミも亦、貴党の基本政策を高く評価するに違いありません。

 以上、貴党の益々のご健闘を祈念しつつ、第三次提言書を提出すると共に、乱文乱筆を深謝申し上げます。

早々