生活者主権の会生活者通信2009年04月号/01頁




生活者通信【4月号】

第164号・2009年04月01日発行   ホームページ・アドレス http://www.seikatsusha.org/
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企業団体献金の禁止に踏み込め!

生活者主権の会代表 小俣一郎

 小沢民主党代表の秘書が突然逮捕され、また、
政治とカネの問題がクローズアップされることに
なった。今後これがどのように展開するかはわか
らないが、これを機に、民主党は企業団体献金の
禁止に踏み込むべきである。
 小沢代表は、全面公開は必要だが、企業献金自
体は容認するという立場をとってきた。小沢代表
になってから、民主党は「公共事業受注企業から
の政治献金全面禁止」という旗を降ろしており、
トーンダウンしているのは明らかである。
 その小沢さんが、「今回の教訓としてやるなら
ば、企業団体献金を全面的に禁止すべきだ」との
発言を行った。これまで壁になっていた小沢さん
から、今まで以上に踏み込んだ形でゴーサインが
出たのである。いまこそ、党が一致団結してその
実現に邁進し、失われかけた信頼を回復すべきで
ある。
 企業団体献金の禁止をマニフェストで打ち出せ
ば自民党との差別化は鮮明になる。また、民主党
の一部に残っている自民党的イメージも払拭する
ことができるだろう。それは政権交代の実現に向
けてプラスに作用するはずである。
 いま、100年に一度の経済危機と言われ、政
府による財政出動が再び脚光を浴びようとしてい
る。公共事業にしろ、補助金等にしろ、「公金」
がより多く使われるわけで、当然、それによって
潤う企業も出てくる。だからこそ、その公正性を
疑われないためにも、企業の色のついた献金は止
めるべきだし、迂回献金などと疑われるような
「穴」もふさぐ必要があるだろう。まさしく、そ
のようなけじめをつける時期が訪れたということ
である。
 もちろん、民主党が政権を取ったとしても直ぐ
に実行というわけにはいかないだろう。他党との
調整も必要かもしれない。しかし、どのような手
順で行うのかはマニフェストに明記しておく必要
がある。それこそが他党をも巻き込んだ改革の力
になるからだ。
 例えば、政権を取ったら直ちに法改正を行い、
来年、平成22年からは企業団体献金は政党本部
のみとし、政党支部が受け皿になるのを禁止する。
政党本部に一本化すれば透明度は各段と増すこと
になり、国民の監視の目がより届くようになる。
 次に、他党とも協議して、22年中には個人献
金がしやすくなるように制度改正を行い、ただち
にその十分な周知を図り、22年分の確定申告か
ら税控除ができるようにする。
 そして23年には企業団体献金の限度額を半減。
24年からは、「全面禁止」にする。といった明
確な道筋を示すことが必要になるだろう。
 民主党に期待されているのは、自民党長期政権
がもたらしたひずみの一掃である。そのためにも
民主党はその工程も含めて、「企業団体献金の全
面禁止」をマニフェストに明記すべきである。


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