貴地道州制実現のための共同スタディのお薦め
道州制実現推進委員会委員長 平岡 昭三
当委員会では、道州制の実現について、これまで民主党を中心に働きかけてきましたが、道州制に対する国民の認識にも変化が出てきていることもあり、今回は47都道府県知事宛に、「将来、道州制になることを想定して、道州制になったときのイメージを画いてはどうか」との提案書を送りました。
下記提案書は、併せて、自民党・民主党の幹部、またマスコミや有識者等に対しても送りましたのでご報告します。
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全国都道府県知事 各位
H.21.3.17.
生活者主権の会 道州制実現推進委員会
委員長 平岡昭三
(写)自民党、民主党 幹部 各位
朝日、毎日、読売、産経、日本経済各社 編集局長 各位
NHK,日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京、各社 編成局長 各位
前略
(貴地道州制実現のための共同スタディのお薦め)
(一)ご高承の通り、明治以来の中央集権制政治の綻びが、目立って来るにつれ、本格的道州制への変革こそが、日本全体の繁栄と活性化を取り戻す、唯一の方策であるという声が、高まって参りました。
私共も、一市民運動として、生活者主権の立場に立って、本格的道州制実現の推進運動を、十数年来続けているものであります。(リーフレット添付)
然るに、現行中央政府・与党並びに都道府県(以下略して府県)の一部、並びにマスコミの大半が、夫々の立場において中央集権制による既得権に依拠しているか、依拠していると錯覚しているため、道州制の具体的検討が進みそうで、仲々進まず、足踏みを続けている状態であります。
そして又、基礎自治体の強化の方が先決であり、本格的道州制の導入には、尚10年20年かかるだろうとも、言われております。然しながら、基礎自治体の強化にしても、現行程度の地方分権の進行では、日暮れて道遠しの感であります。問題は、その間にも、全国の地域格差は益々拡大し、地方は極度に疲弊し、人心は荒廃し、基礎自治体や府県の多くも、破産寸前となり、地方経済は壊滅状態に、なりつつある点であります。之では一番可哀そうなのは、当該府県民であります。
(ニ)それでは、現状を打開するには、どうすべきでありましょうか。勿論先ず何よりも大事な事は、国民に対する道州制の啓発活動と世論の喚起であります。政府の一部や経済団体や有識者は、その運動を行っていますが、仲々徹底致しておりません。
特にネックになっているのは、47全府県知事のうち15の知事が、未だ道州制に、前向きになって頂いていない点であります。そして、それが又、知事会長が全知事に対し、本件推進を呼びかけ得ない理かと存じます。その結果、全国一丸となって本件推進が出来かねている状態だろうと推察致します。 従いまして、府県当局がこのような状態ですから、道州制論議が一般市民に浸透しないのも当然であります。
そこで私共の提案であります。新しい道州を形成すべき府県の実態、即ち政治・経済・社会・生活・文化・教育・環境等等全ての面の情報を、一番良く把握しているのは 府県当局で有ります。ですから、各府県当局こそが率先し、関係府県で連合してスタディチームを作り、新しい道州の具体計画プラン を、作成し公示すべきであります。現在、中央政府や外部の第三者が、種々の提案を行 っていますが、単なる例示かヒントの域を出ないのであります。
(三)1.その手順で有りますが、先ず、関係するで有ろうと思われる府県で、一定期間の連合スタディチームを結成して頂く。府県の組み合わせが、不適当と思われたら、後日、組み換えを行う。
2.本スタデイのベースになるべき、新道州の形態や権限・税源の移譲については、之まで各界より提示されたものを、ベースにすべきでありましょう。一例として、研究が比較的に進んでいると思われる、江口克彦氏著作の「地域主権型道州制」や「国民を元気にする国のかたち」等をべ−スにしたら良いと
思います。
その場合大事な事は、作成すべき計画の項目を、全道州で統一して置くべき事であり、どれだけの権限・財源等が移譲されるかを、明確にしておくべきでありましょう。
3.新計画が具備すべき最重要項目は、新道州の経済計画・GDP計画で有ります。新道州に付与された権限・財源等をフルに活用する事によって、どれだけの経済効果が見込めるかが、スタディの最大ポイントで有りましょう。特に、近隣諸国・近隣諸地域との、新しい経済外交・経済圏の樹立による繁栄 が見込めますと、新道州の将来は極めて有望になるでありましょう。
其の他、一般に言われております、新技術、環境・エネルギー、農・漁業、医療・保険、教育、少子・高齢化問題等の事項についても、新時代に相応しい再開発計画を盛り込む事も、重要であります。
そして、これらによって、各府県の隅ずみに至るまで、活性化を齎す起爆剤を、道州制によって発見し、周知させる事が一般府県民の理解を得る近道であります。
4.このようにして、或る府県連合で、有望な新道州計画が出来ますと、他の出遅れた府県連合におきましても、それを参考にして、次の新計画が出来てくるで有りましょう。更には、当初スタディに前向きでなかった府県におかれても、前向きに態度が変わるかもしれません。
何時までも、本件に前向きでない府県は、何れ府県民より非難を受ける事になるで有りましょう。もっと端的に言えば、府県民の繁栄を府県当局が、奪っていると言えるかもしれません。何れにせよ、スタディしやすい府県から先に、どしどしスタデイを開始して頂く事が、本件推進の要諦であります。
以上大変僭越な勝手な提言を申し上げましたが、この国の危機を見るに忍びず、その繁栄と活性化には、本格的道州制の早急なる実現以外に、方策はないと信じ、その推進は、その中心たるべき貴府県当局の勇断による、本件スタディ開始の他はないと考え、敢えて直言申し上げる次第で有ります。
どうか、意の或るところをお汲み取り頂き、ご一考の程お願い申し上げ、併せて、乱文乱筆を陳謝申し上げます。
尚、本提言に対するご意見を、お聞かせ頂ければ幸甚です。
早々