生活者主権の会生活者通信2009年05月号/01頁




生活者通信【5月号】

第165号・2009年05月01日発行   ホームページ・アドレス http://www.seikatsusha.org/
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政権交代への切り札

生活者主権の会代表 小俣一郎

 3月24日に小沢民主党代表の秘書が起訴され
たが、虚偽記載容疑のみであった。これを検察の
失敗と断じる意見もある。現時点で代表を辞める
ことは検察の主張を認めることになり、小沢さん
もいま引くことはできないであろう。
 この一件で民主党に吹いていた順風は、にわか
に逆風となっている。しかし、今回もそうである
ように、世論はその時々の出来事で大きく揺れ動
くものであり、現在の支持率に一喜一憂する必要
はないであろう。
 それよりも私は、これにより小沢さんは政権交
代への最高の切り札を手にすることになった、と
考えている。それは「首相候補交代」という切り
札である。
 そもそも、民主党が優位に立っていた時も小沢
首相への期待値は低かった。麻生首相があまりに
もていたらくなので相対的に上がっていただけの
ことである。
 くちべたを自認する小沢さんには、説明能力や
情報発信能力がより要求される首相は向いていな
い。裏に回ってこそ小沢さんの強さが発揮される
のであり、小沢さんもご自身でそれを自覚されて
いると思う。しかも健康に不安を抱えている。も
し小沢さんが首相候補であれば、総選挙が近くな
ればなるほど、その弱点に対する与党の攻撃は強
まってくるだろう。
 しかし、支持率が高く順調な時にトップを変え
ることは逆に難しい。が、いまその状況が変わっ
た。「検察の暴走だが、政権交代実現のために裏
方に回る」というのであれば、自身を傷つけるこ
となく、政権交代に向けての最大の弱点を消すこ
とができる。
 小沢さんはいま、「いつの段階で首相候補交代
の切り札を切るのが最善か」熟考しているところ
だと思う。最高の時期に、それも国民が驚くよう
な形で「切り札」を切る、と私は考えている。


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