官僚は基本政策の最適実行者に

東京都渋谷区　岡部 俊雄

　９月１４日に最後の事務次官会議が開かれ、１２０年以上の歴史に幕を閉じた。これに代わり新たに「閣僚会議」が設置されることになる。民主党マニフェストの一つの実現である。政治の景色が変わってきたような印象を受け、さわやかな気分である。

　この事務次官会議の閉幕にあたり、各省の事務次官が感想を述べている。新しい流れに対して、多少の差はあれ、概ね恭順の姿勢を示している。しかし、彼らの上に立っていた官房副長官の言葉には自分達こそが政策立案の中心だという思いがにじみ出ている。旧政権下ではさもありなんという気もするが、新政権では政治家が基本政策を立案するということをマニフェストで国民に約束し、国民はそれに賛同して政権を取らせた。政治家がより一層力をつけなければならないことは勿論であるが、官僚は民主主義の原点に立ち返り、新政権の下では政治家が立案し、多くの国民が賛同した基本政策を最適に実行する立場にあるということを強く認識してもらいたい。

朝日新聞「声」への投稿文（2009年9月16日）

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