当会の目指す日本の姿は?

生活者主権の会代表 小俣 一郎


 政権交代に過度の期待はしていませんでしたが、平成22年は「もう少し・・・」という思いが強く残った一年でした。

 そして、長い長い年月をかけて構築されてきた「日本の政治を動かすしくみ」の、その壁の厚さを改めて実感した一年でもありました。

さて、今期は『1年間をかけて、当会の今後の活動を考え直す』ことを活動方針に掲げて活動をしております。

そこで、新しい年になりましたので、これを機に、これまでの当会の政策提言的な活動を改めて整理し、『当会の目指す新しい日本の姿』を描き直す作業を再開してはどうかと考えています。

ここ数年は、政権交代の実現に貢献することを第一に活動し、他の内容についてはあまり踏み込んできませんでしたが、政権交代は実現しましたので、今後は当会の「会としての考え」をまとめ、それを全面的に打ち出す活動にシフトしていく、つまり、当会本来の『政策提言型市民団体』の姿に戻るのがよいのではないかと思っています。

例えば、当会は日本の新しい姿として『道州制』を提案していますが、その具体的な内容を広く会員が共有しているかというと疑問符がつきます。

道州制といっても何を主眼に置くかによりいくつかの種類があり、いわゆる区割りになれば、それこそ無数の意見があります。

 今後も当会が『道州制』を前面に押し出していくのであれば、まず、当会内部の意見を改めて集約し、一つの案にまとめる必要があります。

そして、その内容をわかりやすく、目に見えるような形で外部に示していく。それこそ、具体的に、どのような政治的工程でそれを実現するのか、現実味はあるのか、等々も含めて、多くの人を納得させるものにそれを高めていかなければなりません。

政権交代が実現して、現在の日本の政治制度が抱えている欠陥が改めて浮き彫りになりました。

道州制を始めとして、今年は新しい日本の姿を追いかけていきたいと思います。