私版注目情報(11月)&コメント

東京都渋谷区 深津 輝雄

 

@ 特別会計 塩漬け借金3.8兆円(事業仕分け 首相解明指示へ)(1020日朝日新聞)

 特別会計(略して特会)をめぐり民主党政権は、事業の無駄削減不要な積立金(埋蔵金)などの発掘を掲げてきたが、国全体の財政状況を明らかにするには、特会の借金の実態を解明することが不可欠と考え、重点目標に加えた。一般会計から借金を切り離して国民から見え難くするために特会が使われてきた可能性があるので特会そのものの役割を根本的に見直すことになった。27日からの「事業仕分け」第3で切り込む予定だ。

「国有林野事業特会」は借金が3.8兆円までかさんだため、1998年に2.8兆円を一般会計に移したが、現在も1.3兆円の借金が残っている。厚生労働省所管の「年金特会」の健康勘定も1.5兆円の借金を抱える。給付が保険料を上回ることで、旧政府が政府管掌健保を膨らませた債務だが、一般会計から利子分を補填して貰うのがやっとな状態で元本返済の見通しが立っていない。「国土交通省」の「社会資本整備特会」の空港整備勘定も1兆円の負債を抱える。航空会社が支払う着陸料などを原資に40年度に完済する計画だが、「採算の合わない

地方空港を作り続けた」との批判は根強く、借金が累積した経緯に焦点を当てる。事業仕分けでは特会を廃止して一般会計に移すことも検討する。一般会計化すれば、借金税金で返済することにつながり、受益と負担の関係が不明確になると財務省は難色を示している。

(コメント)

 27日からの「事業仕分け」第3段で特別会計に切り込むことになる。無駄使いを究明し天下りの温床などを是非あぶりだしてほしい。民主党に政権交代した最大の狙いはこの点に尽きる。

 

 

A 日中対話再開で合意(菅・温首相「戦略的互恵」を確認)(105日朝日新聞)

 アジア欧州会議(ASE)で首脳会合が開かれたブリュッセルで、日本の菅首相は、中国の温家宝首相と約25分間会談、尖閣諸島沖の漁船衝突事件で悪化したに日中関係について、両首脳は「今の状態は好ましくない」との認識で一致した。双方が戦略的互恵関係の原点に立ち返り、政府間のハイレベル協議を進めることで合意した。両首脳は、衝突事件後はじめての首脳会談で政府間対話や民間交流を復活させることでも合意した。

 中国側はレアアース(希土類)の事実上の禁輸措置を解除する動きを見せており首脳会談を機に関係修復がさらに進む可能性もある。尖閣諸島については、菅首相は「わが国固有の領土であり、領土問題は存在しない」と主張。中国の温家宝首相も「原則的な話」を主張。双方とも関係改善を図る姿勢では一致した。中国に依然拘束されている大手ゼネコン「フジタ」の社員1名についてはネガティブな方向には向わない情勢だ。

(注記:9日、中国政府は、フジタの社員、最後の一人高橋氏を釈放した)

(コメント)

 尖閣諸島沖の漁船衝突事件は、ブリュッセルでの日本菅首相と中国温家宝首相との廊下会談で、ようやく鎮静化に向う矢先に、日本の中国に対するデモをきっかけに中国内陸の各地で反日デモが頻発した。反日は、若者に多く、江沢民元主席などが国内をまとめるため、反日の教育を徹底したことに原因がある。中国政府もこれ以上デモを拡大しないよう沈静化に躍起だ。これらの混乱により、中国に進出している日本企業は、ガラスを割られ、看板を壊されるなどの被害を蒙った。戦略的互恵関係は大事だが、あまり度が過ぎるので、この機会に経済的な重点も他のアジア諸国に危険分散する必要があるのではないか。

 

 

B 株価上昇、金利低下(円高阻止は期待外れ)(10月7日朝日新聞)

 日本銀行が約4年ぶりに事実上の「ゼロ金利」「量的緩和政策」に復帰した影響が、6日の市場で株価債券価格の上昇となって現われた。ゼロ金利政策を取った過去2回は、金融不安のまっただ中だったが、今回は景気回復の途中での大胆な緩和、これが市場を驚かせたようだ。

 6日の東京株式市場は、日銀の追加金融緩和などに好感を呼び2日連続の値上がりになった。債権も買われ、価格は上昇(金利は低下)長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りも急低下し日銀の狙い通りの展開になった。しかし期待された円安効果は薄く83円まで円が買い進められた。日銀の追加緩和を受け、米国も追加緩和に踏み切ると予想されたからだ。景気回復局面にあり、これまでの常識からは、そこまで大胆な金融緩和する必要がない。何故ゼロ金利に踏み切ったのか?先行きの不安の大きさにあると日銀幹部は説明した。

 米国景気への不安感が円高ドル安を誘発し日本の景気にも波及してきている。何度も利下げを繰り返し、金利の引き下げ余地は少ない。効果のある緩和をするには、『禁じ手』といわれる株や不動産の資産購入に踏み切るしかない。ガイドナー米財務長官は、世界的な通貨安競争にふれ「国際通貨基金(IMF)やG20などを通じて多国間の枠組みの中で解決する必要がある」と強調した。

(コメント)

 「多国間の枠組みの中で解決する必要がある」はその通りだと思われる。ゼロ金利政策を取っても、アメリカのドル垂れ流しが止まらない限り、円高は止まりそうもない。輸出企業の悲鳴も聞かれるが、輸入業者も儲けを放出させる仕組みつくりも必要ではないだろうか?ドルやユーロに負けずに輪転機で円を刷ればよいと思うのは素人考えか。株や不動産を購入するのは、損失リスクが出る危険性があるのではないか?

 

 

C 民主経済対策 5兆円規模(「地域交付金」、野党に配慮 (107日朝日新聞)

 民主党は6日、臨時国会に提出する2010年度補正予算案を柱とした経済対策をまとめ、「円高・デフレ対応緊急経済対策」を政府に提言した。5兆円規模の対策で、財源は税収増や前年度の余剰金でまかない、新規国債を追加発行しない。参院で過半数を占める「ねじれ国会」をにらみ、自民党や公明党の要望を事前に取り込んだ内容だ。雇用や地域活性化対策に3兆円成長分野の推進には4千億円、自民党、公明党が求めた地方が公共事業に使える「地域活性化交付金」3千億円を計上。中国からの輸入に依存してきたレアアース(希土類)」などの資源確保海上保安体制の整備などにも力を入れているのが特徴だ。尖閣諸島沖の漁船衝突事故を受けて会場警備の強化や来年度予算の概算要求に計上した大型巡視船4隻ヘリコプター4機前倒しする方向だ。このほか住宅エコポイントの対象拡充や過去の為替介入で積み上がった外貨準備を海外資源の獲得に活用する案も盛り込まれている。

(コメント)

 一般予算策定では、前年度より上回らないように慎重に審議しても景気対策になると4兆円、5兆円と直ぐ膨らんでくるのはどういう訳なのか?補正予算ではないが、今日のテレビ(24日)、事業仕分けで廃止が決定された78事業の内20事業の予算がついて復活していた。特に広域農道などは、国の交付した地方が自由に使える交付金が活用され、167億円が197億円にも膨らんでいた。同じ志を持って国だけでなく地方も同時に改革できないとどうしようもない実態が明らかになった。

 

 

D 家電エコポイント半減(財源追いつかず 12月から)(108日朝日新聞)

 薄型テレビエアコン冷蔵庫を購入すると商品券を貰える家電エコポイント制度で、政府は、12月からエコポイントを半減すると決めた。過熱する家電消費に財源が追いつかず、制度の縮小を余儀なくされた。

 家電エコポイント制度の期限を来年3月までに延長したが、財源不足の懸念から、省エネ製品を限定し、12月からは交付ポイントを半減させる。来年7月の地上デジタル放送への完全移行による薄型テレビの購入の加速、猛暑の影響でエアコンの売れ行きが衰えず、補正予算で770億円計上するも、財源が底を突く恐れが懸念される。

(コメント)

 補正予算5兆円も追加したのだから家電エコポイント制度の予算を増額しておけば、財源が底を突くおそれはなかったのではないか。

 

 

E ノーベル平和賞 劉暁波氏(獄中の中国人権活動家)(109日朝日新聞)

 ノルウェーのノーベル賞委員会は、中国共産党による一党独裁の見直しや言論・宗教の自由などを求めた08憲章」を起草した中国人人権活動家で作家・詩人の劉暁波氏54)の「中国の基本的人権を求める非暴力の闘い」を評価し、82010年のノーベル平和賞を授与すると発表した。中国外務省は、8日夜、「(授与は)平和賞を汚すものだ」と激しく反発する談話を出した。劉氏は「08憲章」を起草したことで今年2月、「国家政権転覆扇動罪」で有罪となり懲役11年の実刑判決を受け服役中。今回の受賞決定は、経済大国として国際社会で存在感を増す中国に対して、民主化人権改善を強く求めたものだ。ノルウェーの報道によると中国政府は劉氏ら反体制派に授与しないよう、同委員会に事前に圧力をかけていた。受賞者発表の様子を報じた米国CNNの生中継NHKのニュース放映を中断されるなど、中国当局が神経をとがらせている。

(コメント)

 中国一党独裁体制に反旗を翻して服役中の劉暁波氏に対し、ノーベル平和賞の受賞は、経済成長を続ける中国の民主化人権問題などに大きな疑問を投げかけたもので、尖閣諸島の漁船の衝突事故をはじめ、ASEAN諸国にも不安を与える行動が相次ぐ中、国際的にも、異端視扱いされかねない中国が、これから胡錦濤主席の後を受けて、後継にほぼ内定している習近平氏がどのように舵取りをするのか注目されている。

 

 

F 南シナ海 続く緊張(ベトナム船 中国拘束1ヶ月)(109日朝日新聞)

 南シナ海の西沙諸島、南沙諸島の領有権をめぐり、中国ベトナム緊張が再び高まっている。同諸島の周辺海域で、911日にベトナム漁船が中国当局に拿捕され、乗組員9人が拘束される事故が発生。ベトナム側は抗議を続けているが、乗組員の解放に至っていない。南シナ海では、西沙諸島、南沙諸島の領有権をめぐり海洋権益拡大の姿勢を強める中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部の国が対立している。特に中国当局によるベトナム漁船の拿捕はこのところ頻発しており、今月12日にハノイで開催予定のASEAN10ヵ国会議、日中米ロなど8カ国が参加する国防相会議でも焦点になる可能性がある。中国側は、「漁船が爆発物を使用して魚をしていた」との理由で漁船所有者に罰金の支払いを求め、支払えば乗組員と船を釈放すると伝えた。ベトナム側は、「漁船はベトナム領海内で通常の魚をしていた」とし、乗組員の即時無条件釈放を要求した。中国側から当初受取った報告書には漁船が爆発物を積載していた事に触れなかった点を挙げ、罰金の支払命令に対し「理性を失っている」と批判した。「ベトナム政府は、尖閣諸島沖で逮捕された中国人船長の無条件解放を日本に求めたと中国政府に対し、ベトナム人魚師の無条件解放を要求することで中国の二重基準(ダブルスタンダード)であることを強調している」中国が南シナ海では自国船舶の航行の権利を主張する一方で、東シナ海では、日本船の航行の権利を否定するという矛盾した姿勢を浮き彫りにする狙いがある。

(コメント)

 日本はASEAN諸国と一体になって中国に対応すべきだ。経済的にもASEAN諸国はこれから経済的にも伸びる国だ。羽田空港もハブ空港になり、往来も自由になってくる。是非交流を密にしたい。

 

 

G 月内退職を要求(民主党批判の官僚に経産省)(109日夕刊朝日新聞)

 政府の公務員制度改革が不十分だと雑誌などで批判を続ける経済産業省のキャリアー官僚古賀茂明氏55)が、10月末までに退職を求められていた。この官僚は、今年7月に大手企業への出向打診を断わった際、拒否しても省内には残せないと当時の望月事務次官から告げられた。古賀氏は「改革派官僚」として知られ、雑誌で政府の公務員制度改革が不十分だと批判してきた。先月の経済誌でも「国民の期待を裏切る天下り規制の骨抜き」と題した実名の論文を掲載した。その内容は、「民主党が強く主張した政治主導と脱官僚は、看板倒れになるおそれが出てきた」「民主党がマニフェストで主張した天下りの原点に戻って出直してほしい」など、政府に厳しい注文をつける内容であった。この経済誌の発売の直後、大臣官房から約2週間の予定で北海道や九州に国内出張を命ぜられていた。メディアからの接触を避けるのが狙いか?

(コメント)

「民主党が強く主張した政治主導と脱官僚は、看板倒れになるおそれが出てきた」「民主党がマニフェストで主張した天下りの原点に戻って出直してほしい」は正にその通り。菅内閣は、自己保全内閣に変身したのだ。 

古賀氏のような官僚を重用すべきだ。テレビで仙谷官房長官が「そのようなことを言うのは、あなたの今後に差し支えるのでは」と脅しとも取れる発言をして訂正を余儀なくされていたのは、この方なのでしょうか?

 

 

H 年金機構職員を逮捕(記録照合の入札情報漏えいの疑い)(1015日朝日新聞)

 宙に浮いた年金記録問題の対策として、日本年金機構外部委託する業務入札に関する情報が業者側に漏れた問題で、警視庁は14日、同機構参事役(46)を官製談合防止法違反、情報を受けた情報処理会社の社員を競売入札妨害の疑いで逮捕した。委託業務は、72千万円の紙台帳とコンピューターの記録照合する作業に関するもので,作業を行う場所,人員照合に使う端末の確保などが含まれている。

(コメント)

 国民が納めた年金が、不適切な処理をされて年金問題として社会問題化したが、台帳と照合をする作業をはじめて民間に委託発注した仕事を年金機構の職員が内部リークしてしまったという極めてお粗末な事件で大変遺憾なことである。

 

 

I 中国指導部制御できず(反日デモ 関係修復に打撃)(1017日朝日新聞)

 中国の武漢、成都、綿陽3都市で16日に起きた反日デモは、対日関係の修復に乗り出した中国共産党政府に打撃を与えた。愛国教育の影響で反日感情が根強い若者たちが、日本の「戦略的互恵関係」の構築を目指す胡錦濤体制の足元を揺さぶった形だ。月末にハノイで温家宝首相が、11月には、横浜で胡錦濤主席が菅首相との首脳会談に臨むべく準備を進めている中で、中国の指導部は世論を見極めながらの難しい対応に迫られる。ブリュッセルのアジア欧州会議での温首相と菅首相の「廊下会議」に続き、梁光烈国防相と北沢防衛相との会談と中国薄氷を踏むように対日関係の修復に踏み出していた。16日のデモは、新華社1社による英文配信のみ報道を続けた。それは、デモを黙殺することを避けつつ、中国社会に一気に情報が広がることを避けたいという指導部の意向が透けて見える。重要な方針を決める5年に一度の党大会の最中にこうしたデモが起ることは地方都市でも極めて異例なことで大衆の自発的な行動を党中央が抑え切れないことを露呈した。

(コメント)

 武漢、成都、綿陽の3都市で始まったが、インターネットで他の地方都市に波及している。

24日のテレビでは反日だけでなく、政府批判のビラまで出て来た。反日より国内不満の方の比重が高い。

 

 

J 無い袖振った駐留予算(米国駐留予算)  (1020日朝日新聞)

 政府は在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)について「環境対策費」を新たに設けて予算化する方針を固めた。今年度分で総額1881億円の思いやり特別協定は来年3月で期限切れになるため、提供施設整備費の中に「環境対策費」を設け、数年間にわたり数十億円の規模を想定している。基地内の家族住宅や隊舎の太陽光発電設備の設置や断熱材の改修に充てる。思いやり予算の総額は、00年度から減少傾向にあり、総額は、微増か、現状維持にとどめたい考えで、その手段に考える米軍基地労働者の「労務費」の削減は、普天間基地を抱える沖縄から反発の声があがっている。

 思いやり予算1881億円 内訳 基本給など労務費   1,140億円 特別協定内

光熱水費など     249億円   〃  

その他         6億円       計 1,395億円

住宅建設費      206億円 特別協定外 

福利費        279億円   〃      

その他         1億円   〃   計  486億円

(コメント)

 11月に沖縄県知事選を控えた仲井真知事は「沖縄に米軍基地が必要だと言いながら基地労働者の処遇を悪くすることを平気でやる神経がわからない」と批判したがまさにその通りだ。

 

 

K 天下り先と独占契約(検査院指摘 URの駐車場運営事業)(1020日朝日新聞)

 国土交通省所管の独立行政法人・都市再生機構(UR)が、賃貸住宅の駐車場運営事業について天下り先の関連会社・日本総合住生活(JS)独占的契約を結んでいたことが、会計監査院の調べで分かった。検査院は19日、この独占状態を「非効率」としてURに契約を打ち切るように指摘した。JSでは、役員16人のうち7人がURのOBで、売り上げの大半がUR関連の取引だ。URが、国交省やURの天下り先の関連法人に業務を独占受注させた実態は、今年4月の「事業仕分け」でも問題視された。検査院の調べによると、URは1963年以降、株式の80%を保有するJSに団地内の土地を随意契約で貸し出し、駐車場の整備や経営を任せている。駐車場の売り上げは320億円で、JSがURに支払った地代は200億円。残り120億円のうち、33億円が外注委託費に支払われている。検査院は、09年度末の時点でURが3495億円の繰越し欠損金を抱えていることから、「住宅と駐車場を一体管理した方が効率的」で、JSに駐車場運営事業を独占受注させる必要がないとした。JSと関連会社の取引についても、「競争性や透明性がない」としている。JSの09年度の売り上げ1440億円のうち、85をUSが占めている。

(コメント)

 小さな記事だが、大きな問題を含んでいる。国会でも追及できない独立行政法人が、国の資金供給を受け

この資金を天下り先に流している典型的な事例である。

 

 

L 陳情は「小沢流」強化(選挙対策で格付け)(1020日朝日新聞)

 民主党は19日、自治体や業界団体から陳情を受ける「対策本部」を発足させた。小沢一郎元代表が築いた「選挙に勝つための陳情システム」を更に強化、事前の陳情を仕分けし、選挙への貢献具合で対応者のランクを変える徹底振り。本部長には、枝野幹事長代理が就任した。昨年政権交代後、特定の政策決定に力を持つ族議員の一掃、業界団体や自治体首長を自民党支持から引き離すために、陳情を一本化する仕組みを作ったのは、前幹事長の小沢氏だった。小沢氏の手法を厳しく批判してきた「脱小沢」の旗頭の枝野氏が小沢氏の枠組みを利用して業界や首長を厳しく選別しようとしている。陳情をランク分けし対応者も区別する。陳情を政務3役につなぐ時も民主党議員を同席させ、地元議員の存在感を強める狙いだ。こうした陳情の仕組みは、来年度の予算編成に直結するが,陳情が党内抗争にも利用されかねないと懸念も生じている。

(コメント)

 利益誘導の温床になりがちの陳情システムより良く機能させる仕組みに変える必要があった。自治体や業界団体の陳情を幹事長室に集約し、政府側に「国民の要望」として伝えるものであったが、実際小沢前幹事長がやったことはもっと生臭いものだった。選挙協力と「箇所付け」と称して公共事業の要望は、地元選出議員のお手柄にするという手法。それならば、菅さんが言う、補助金を一括交付金化して、「地域で独自の発想で活用することで済む話であった。枝野幹事長代理の猛省を!(20日の社説を抜粋)