なぜ今必要なのか、ではなく、なんでやっと今になって成立したか?を議論しなければならない
千葉県柏市 峯木 貴
特定秘密保護法が成立し、国論を二分している。
もっぱらマスコミ関係者や言論関係者は反対しているようである。
もちろん国会でも強力に反対している議員はいる。
(しかし、民主党が反対する理由が分からない。この法律は民主党が最初に作ろうと言い出したものである。共産党や社民党が反対する理由は、痛いほど分かるが・・・)
彼らがなぜ反対しているかというと、国家により「特定秘密」と指定されると、報道や出版などが規制されてしまうからだ。また、国会議員は外国との関係が露わになると政治生命に関わるのだろう。
しかし、特定保護法案第22条には、
「・・・これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず・・・」
とあり、この法律が国民の生活まで国家が踏み込むことはない。
例えば、ごみ焼却場から高濃度の水銀が発生し、それを隠ぺいしたとしても、この法律には全く関係のない話であるし、小説家が他人のプライバシーを侵害するような小説を書いたとしてもこの法律には全く関係がない。
特定秘密保護法はあくまでも「国家機密」の漏えいを防ぐためのものである。
マスコミは専門家を使って視聴者をあおるものだから、視聴者は戦時中の治安維持法や特別高等警察をイメージしているようだ。
特定保護法案に本当に反対しているのは、中国や北朝鮮だと思う。それは、日本中にスパイを忍び込ませているからだ。
しかし、そのスパイは表だって、特定秘密保護法の反対は叫ばないだろう。スパイだということがすぐにばれてしまうからである。彼らは知り合いの日本人やマスコミを通じて反対の意思を示すことになろう。
ところで、私の旧知で妹が北朝鮮に拉致され、未だに戻っていない。彼は拉致被害者家連絡族会の事務局長で、被害者救出を呼びかけているが、まったく効果がない。
もし10年前、拉致被害者の一部が帰国した時点でこの法律が成立していれば、その後に北朝鮮に重要な秘密が漏れることなどなく、問題はとっくに解決できたかもしれない。
日本という国そのものの国際的な信頼を確保するために、最低限必要な法律である。