アベノミクス………原理原則を踏み外した政策

東京都文京区 岡戸 知裕

 

そもそも消費税を上げて景気が良くなる訳がないというのは子供でも分かる議論。消費税を上げた分だけ税収が減るのは明らか。

小泉政権のコピーを狙うのであれば、税金は上げないことだ。小泉政権時には新規国債発行を30兆円に抑えて、プライマリーバランスが見えてきたではないか!

 

日銀による国債の引き受け

これはいつか来た道である。高橋是清が一時的に金融恐慌からの脱出に使った手法だが、これが引き金となって軍事予算の拡大に歯止めがかからなくなり、軍部による終わりのないアジア侵略へと繋がり、ついに虎の尾を踏んで意図しない太平洋戦争という奈落の底に転がり落ちた。先の大戦の開戦原因と敗戦原因という歴史の究明を怠ってきたつけが今まさに歴史は繰り返すという形になって現代の日本と日本人を再び奈落の底に叩き落そうとしている。歴史は繰り返す、一度目は悲劇として二度目は喜劇として・・・

 

政治の要諦

政治の要諦は大多数を占める一般庶民の生活を良くすることだ。

先の大戦は多くの一般市民を赤紙という一銭五厘の郵便料金で徴兵し市民を戦地へと駆り出し死地へと追いやった。

国民の財産と生命を奪ったのは政府の拙劣な政治の結果である、靖国神社の歴史観である日本の防衛などでは毛頭ない。

今まさに一般庶民を物価高と増税という仕打ちを一般庶民に与えている。

但し自民党の大口献金者である日本の輸出産業とそれに従事する従業員を除いてだが。

 

歳出削減に真剣に取り組むべき

どこの会社もどこの家庭も歳出削減に真剣に取り組んでいる、つまり赤字は長続きしないということを当然のこととして理解しているからだが、役所や政治家は別、先の大戦をみてもそうだが原子爆弾が広島に落ちても東京の帝国陸軍参謀本部では、“何か新型爆弾が広島に落ちたようだ、今日も暑い日が続くなあ“で片づけられている。

現代の日本も同じで1000兆円の借金のツケは間違いなく国民の大きな犠牲の上に暴力的に調整されることになるだろう、先の大戦のように。

 

政治家と官僚のバカの壁

もともと日本人は政治を蔑ろにしてき結果、今まさにツケが回ってきたといえる。民主党にも長妻氏のような有能な人材がいるが、官僚の圧力によって厚生労働省を追い出され言論を封殺されてしまった。つまり官僚組織のコアの部分が先の大戦を支配した帝国陸軍参謀本部作戦課のように浮世離れした存在になっている。考えた作戦通りに事が運ぶと信じているのだから、おめでたいと言わざるをえない。

結果責任は上層部が負ったのではなく一般庶民がその命で支払ったのが先の大戦である。

 

ケインズではなくシュンペーター

アベノミクスの第2第3の矢というのは苦笑せざるを得ない政策だ。何ら目新しさがない。

ケインズの財政金融政策は自民党にとって自分の票田(農家と土建工事業者)へばらまく為の理想的な口実をケインズが提供したに過ぎない。よって経済効果を生まなかったことは歴史が証明している。

具体的な方策は何かといえば、鉄道の世界ではリニア、自動車では、水素エンジン、空では三菱のリージョナルジェットや本田の航空機、医学ではIPS細胞等、まだまだ日本には経済成長の為の種がある。日本の生き残る道は科学技術であることは周知の事実だ。

円安にしてソニーを始めとした、電気業界が救われたのか? 答えはNOである。

理由は単にサムスンとの競争に敗れたに過ぎない。つまり技術革新の遅れに過ぎない。

円安効果というのは限定的であり、輸入食料品や石油などの原材料費の値上がりによる実質賃金の下落という弊害が大きい。

 

税金が高い国で繁栄した国はない。

相続税も上がるが、土日の高速道路料金の割引もすでに無くなっている。

国民から取り立てることばかり考えて、景気がどうしてよくなるのか?

安倍氏が学ばなければいけないのはレーガノミクスではないのか?

減税によってかえって税収が上がったという実例に学ぶべきだ。

景気を良くするには、愚鈍なブッシュ大統領でさえ減税という手法を使った。

 

人材の枯渇

現政権の異常に大きい衆議院の議席数はあまりに無能な民主党政権の反動から生まれた結果である。

民主党政権があまりに無能であったことは国民共通の認識である。

その無能さから今も抜け切れていない。そんな政党に投票する国民がいるのか?

国民を不幸にしているのは政治や官僚の世界におけるコアの部分の人材の枯渇であろう、但し長妻氏などはその例外だが。

石原慎太郎氏や橋本氏など改革に値するような有能な人材が表に出てこられるような状況をつくるべきだ。つまり明治維新のときのような抜擢主義が日本を救う。

 

■生活の質の高度化を推進すべき

高速道路の無料化によるライフスタイルの高度化と観光の振興だ。

生活の質を高める為のソフトウェアの開発だ。例えば農村ががら空きになる前に高速道路を無料化してセカンドハウス取得を振興すれば、ウィークデーは都心でウィクエンドは郊外の農村でという、ヨーロッパでは当たり前の生活が実現し生活の質を高めることができる。これにより国内の自動車産業、建築業、家具業、飲食業など幅広い範囲で効果が得られる。

また車は走る現金輸送機であるので、国が税金をばらまくのではなく、市民個人が行うべきだ。

 

賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ

靖国神社は戊申戦争以来、国の為に死んだ兵隊の為(空襲の犠牲者は含まれない)の神社であり、教義の上で過去の戦争はすべて正義の戦争ということが前提にならざるを得ない。

犬死では申し訳が立たない訳だ。(但し、先の大戦の死者はまさに犬死といえるのだが)

靖国は宗教施設であり、正義か正義でないかは神官が決めることで、当然政治が介在できる訳がない。つまり宗教施設であるので米国が悪人で日本が善人でも良いわけだ。

そこへ国を代表する首相や閣僚が参拝となると政治が公式に靖国の教義を是認することに繋がる。先の大戦が果たして正義の戦いであったのか?