たどるべき-16

東京都渋谷区 塚崎 義人

 

「かたよらないこころ、こだわらないこころ、とらわれないこころ、

ひろく、ひろく、もっとひろく〜〜〜」

薬師寺元管長・故高田好胤師

 

物質、生命、こころ、

どの世界にも同化できる善い考え

 

なにを、受けつぎ  過去(祖先は)

なにを、受けつがせ 現在(家族は)

なにを、受けつぐ  未来(子孫は)

                〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

社会的観照2・・・方法(進めかた)-5

 

  領 域 | 構 成              <社 人>

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

外  |対象   (色)  [ 伝  統 ]  [ 文  化 ]  [ 創  造 ]

     |・・・・・・・・           ↑↓

部  |手段   (受)  [ 直  観 ]  [ きわめる ]  [ 感  性 ]

・・・・・・・・・・・・・・・・          ↑↓

      |  |   |表  [ 神  技 ]  [ 精  神 ]  [ 神  性 ]

     |意 | 体 |象

  内  |  |  (想)・・・          ↑↓

      |識 | 制 |心  [  階  層  ]      [  模  倣  ]

      |  |   |象

     |・・・・・・・・・          ↑↓

  部  |無 |要素(行)  [ 情  報 ]  [ 伝  達 ]  [ 認  識 ]

      |意 |・・・・・・・・        ↑↓

      |識 |基盤(識)  [        慈   愛          ]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(実体はなく、実体がないからこそ)

                     〜〜かたよらず、こだわらず、とらわれない〜〜

 

 

「慈 愛」 ・識(しき):いつくしむ、おだやかに 

 

 *きびしい自然、群れ集まり、おたがい助けあい、おびやかされない、

ホッと、気をゆるめ、緊張をほぐす、社会って、そんなところ。

 

 *社会、これも実体はない、こうあるべき、こうしなければならない、とかはない、

    食べて、齢とって、一生すごす、これといって、ほかに。

 

 *社会には、ことばには出さないが、唯一のルールが、

    そう、それぞれの日課(食・齢・創)を、邪魔しないという。

 

 *なので、それぞれ、喜び、怒り、哀しみ、楽しむ、おおいに好きなよう、

    人生を謳歌、ムリなく、終えることができれば、しあわせというもの。 

 

 *ほかの生きものの社会にとって、ひとの社会の善し悪しに、とても関心が、

    どうしても、すべての生きものの生死にかかわることなので、

 

 *では、ひとの社会の、善し悪しって、どんなことをいうのでしょう、

となると、のんべんだらりと、わが世の春とは、そう、いかないようで。

 

 *ちょっと、そんなことも、考えてみるのも、よいのかと、

    遠く、ある先人が、ひとの社会は“考える葦(あし)”と。

 

 *考える葦、自然の中で、ひとは、限られた命の生きものにすぎませんが、

“考える”ということが、社会に、無限の可能性を開かせているのでは。

 

 *それは、社会の一人ひとりの心のなかに、それぞれ想う世界を、

    それをたいせつに、一生をすごすことができるような、社会になると。

 

 *社会の、一人ひとりに、聞いてみないと、わかりませんが、

    想う世界を、社会の中で、かたちにあらわす、とてもすばらしいことかと。

 

 *それぞれで、おこなおうとしていることを、やさしく、いつくしむ、

そんなふうに、見まもられているような、社会であったらとしたら。

 

 

「文 化」 ・色(しき):こころのふるまい、ゆたかさを、

 

 *文化って、社会ぜんたいの、さまざまなふるまいを、あらわす、

    それぞれの暮らし(食べ、齢とり、生きる)から、うまれてくるもの。

 

*むかしから、社会のふるまいは、ゆっくりはぐくまれ、いまも、これからも、

    さまざまな文化として、むかしからのものも、あらたなものも。 

 

 *日々の暮らしのなか、便利で、役にたち、楽になるもの、社会のふるまいとして、

    身のまわりをみわたせば、わんさかあることに気づくはず、それが文化。

 

 *生きもののなかでは、とくに、ひとの社会の文化が、とても秀でているよう、

その内容たるや、日々、高く・ふかく、きわめられていきます。

 

 

「きわめる」 ・受(じゅ):いただきを極め、ふかくを究める

 

*まずは、食べるという、歳をとるという、生きるという、そういうところから、

それぞれで、思うところを、きわめていくのが、いいのかも。

   

*この厳しい自然のなか、一生を、無事に、まっとうできるという、 

   せっかくの生を、それぞれが思うことへ、それに向かって、精いっぱい。

 

*どんなことでも、極め、究められれば、人生とてもたのしいものに、

   ぜひ、できれば、生きることの糧に、たぶん社会そのものが、やさしいので。

 

 

「精 神」 ・想(そう):こころ(知性)を、ととのえる

 

 *人は、眼、耳、鼻、舌、身、意で、そとの世界を、

    般若心経は、このことを十八界(六根、六境、六識)と。

 

 *六根(眼耳鼻舌身意---感覚)、 六境(色声香味蝕法---知覚)、

    六識(眼識耳識鼻識舌識身識意識---知性)、この調和がとれたものを精神。

 

*感覚、知覚、知性、

    感覚 :外からの刺激を、うけるもの、

    知覚 :その刺激を、それなりにまとめる、

    知性 :善いこと、善くないこと、みきわめる

 

*すべての生きものにも、強弱はあるにせよ、知的なはたらきが、

    このはたらきを、おおいに活用しているのが、いまのところ、ひとの社会。

 

*でも、まだまだ、ひとの社会は、精神がアンバランス、ちぐはぐなので、

    だから、個人、家庭人、企業人、社会人、自然人の精神が、調和されれば。

 

*たぶん、精神の調和は、文化をとおし、可能性がひきだされる、

    そうすることで、その社会の人びとに、おおきく影響をするはず。

 

*ひとの社会の、文化的なはたらきが高まれば、高まるほどに、

    ほかの、生きもののの社会も、おなじように高まっていくのでは。