参議院選挙の終わった8月を迎え、これからのこ
とを考えると、何か今が昭和19年8月の状況と似て
いるような気がしてならない、つまり19年7月6日
にサイパンが玉砕し同月の18日に東条内閣が総辞職
したが、意味するところは、絶対国防圏を粉砕され、
太平洋戦争の実質的な負けが決まった時である、そ
のとき本土の人々は、敗色が濃い事は感じながらも、
まさかB−29の都市部への戦略爆撃とそれに続く原
爆投下があろうとは全く予想しえなかったと思う。
昭和に入ってからの政府の失策のつけは非常に大
きいと言わざるを得ないし、日本の新聞の低俗さ、
国民の政治に対する未熟さ(近衛首相に対する異常
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人気)、政治の腐敗、軍隊の官僚主義、国民と政府
の国際性の欠如など、現在と多くの共通点がある。
戦後臭いものにはフタで、極東裁判ですべてを終
わりにしてしまったツケは大きいと言わざるを得な
い。歴史教科書など記述は太平洋戦争から始めるべ
きと思う。
但し、太平洋戦争は、日本がドイツ以上に徹底的
に破壊され、戦後の立ち直りが非常に困難を極めた
が、そういった大破壊の中から、ソニーやホンダな
ど日本を代表する会社が誕生しており、そういった
大破壊なしに大きな躍進はないと思う、それが残念
ながら歴史というものだろうか。
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