生活者主権の会生活者通信2001年11月号/09頁..........作成:2001年12月22日/杉原健児

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「一票の格差」に基づく参院選挙無効訴訟への
"補助参加" 呼びかけ

一票格差問題特別委員会委員長 河登一郎

  本年7月19日の参院議員選挙に関し、一票の格差
と非拘束制は憲法違反として首都圏の弁護士15名が
8月28日東京高裁に同選挙無効の訴えを起こしまし
た。我々もこれに対して「補助参加」することが可
能です。以下要領で参加を募ります。            
                                              
1.提訴の概要:                              
 (1)請求の趣旨(以下4件の訴訟である)        
  (選挙区):東京都選挙区選挙は無効          
                    (被告:都選挙管理委員会)
  (選挙区):神奈川県選挙区選挙は無効        
                    (被告:県選挙管理委員会)
  (選挙区):千葉県選挙区選挙は無効          
                    (被告:県選挙管理委員会)
  (比例区):非拘束式比例代表制は無効        
                      (被告:中央選挙管理会)
 (2)請求の趣旨(要旨)                        
  【選挙区】                                  
    憲法は普通・平等選挙を保障している。普通・
  平等選挙とは、一人一票・一票等価であり、具体
  的には人口比例たるべき。                    
  <実態比較>                                
    A:選挙区.B:人口千人.C:議員数人口比
    D:現議員数.E:現行過不足数.          
    F:人口比最小区との倍率.                
    A      B      C      D    E      F  
・東京都   1,774  13.7名   8名  -5.7名   4.8倍
・神奈川県 8,246   9.6名   6名  -3.6名   4.5倍
・千葉県   5,798   6.7名   4名  -2.7名   4.7倍
    つまり、東京都の場合、人口比なら定数13名に
  なるべきだが現状8名のみと5名(偶数としても
  4名)が不足。神奈川県・千葉も同様に3(2)
  名、2名が不足。大阪・愛知・埼玉県他も同様。
  反面、鳥取・島根・栃木・群馬等では人口比以上
  の議員が選出されており、人口比率最大と最小の
  比は 4.8倍と、投票権の価値が著しく不平等・不
  公平になっている。                          
  【比例区】(非拘束名簿式代表制)            
    本制度は、政党による投票の流用(横流し)を
  認めるものである。「横流し」とは、政党支持票
  を、投票者の意思を確認しないで個人支持票とし
  て数えることであり、選挙権の侵害である。    
    さらに、本制度採用の動機が党利党略に基づく
  ものであり、尚、立法過程において、十分な審議
  を経ず、参院議長斡旋案も無視、与党だけで審議
  ・強行採決した点も問題である。              
2.今後の予定                                
 (1)第一回東京高裁審議:11月21日(水)11時    
    於東京高裁(4件とも)傍聴は誰でもできる。
 (2)その後、来春にかけて23回審議の後、結審。  
 (3)敗訴の場合、最高裁へ上訴することになろう。
 (4)過去の最高裁判決はすべて敗訴だが、一票格差
    違憲判断の最高裁判事は15名中5〜7名いる。
3.「補助参加」とは、                        
 (1)参加資格:選挙区については、東京都・神奈川
    県・千葉県に投票権がある人。比例区について
    はすべての有権者だが、今回受け入れるかは未
    定とのこと。                              
 (2)手続き:補助参加申立書を提出するだけ。住民
    票一通と印紙代¥300が必要。            
 (3)制約:あくまでも「補助参加」なので、法廷内
    外の討議に公式には参加できない。          
 (4)参加の意義:本件に対する意思表示(対司法・
    立法府・行政・マスコミ・有権者)。        
    本件当事者として(評論家としてでなく)問題
    意識と知見を得ること。                    
4.「一票格差特別委員会」としての取り組み    
 (1)10月9日の運営委員会で呼びかけたところ、数
    名の申し入れがありました。                
 (2)この機会に「生活者通信」を通じて広く呼びか
    けますので、関心ある方は、河登一郎→      
    T/F:042-942-9220/E-mail:GreenIK163@aol.com
    または、松井孝司→ T/F 03-3828-2362       
                 E-mail:tmatsui@jca.apc.org へ
    10月31日までにご連絡ください。            
    但し、上記事情により今回は、「一票の格差」
    訴訟への補助参加(東京都・神奈川県・千葉県
    の有権者)に限らせて頂きます。            

テロ撲滅に力を入れよう!
(憲法の改正も急ぐべき!)

埼玉県 治田桂四郎

  アメリカでおきた同時多発テロは、数千の人命を
無差別に飛行機のハイジャックを利用して行われた。
これは、世界への挑戦であり、絶対に許せない。ア
メリカ大統領のブッシュの怒りと対策の考えは、間
違っていないと思う。                          
  日本も当然、アメリカを支持し、国連の決議や加
盟国の同調の元に現憲法に反しない範囲での最大限
の協力をすべきである。今のところ、小泉首相の考
えで良いと思う。                              
  先ずは、オサマビンラディンの逮捕が、先決であ
るが、逮捕の為には、あらゆる手段が許される。但
し、その際にテロに反対の人も巻き込まない注意が
必要である。                                  
  今後の日本としては、より積極的に国際強調(世
界平和への寄与を中心に)できるように、自衛出来
るように、最小限の軍備を持つことを憲法にうたう
べきである。憲法の改正は、急がねばならない。現
憲法は、矛盾もあり、不足もあり、時代に即してい
ない。                                        
  何れにしろ、早く、国会の場に改正論議を載せる
べきである。自民党は、民主党は、何をしているの
かと言いたい。その上で、国民の多数が、今のまま
で良いというなら、仕方ない。決して、そのような
ことは、ないと私は、信じる。私は、9条の改正、
首相公選制の導入、環境問題対策の導入が、主要な
改正ポイントと思う。                          

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