生活者主権の会生活者通信2001年12月号/01頁 ..........作成:2001年月日/杉原健児

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生活者通信【12月号】

第76号・2001年12月01日発行   ホームページ・アドレス http://member.nifty.ne.jp/ne/se/
年会費:初年度1000円以降3000円
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発行人・編集委員:岡戸知裕/編集委員長:杉原健児
編集委員:板橋光紀・小俣一郎・河登一郎・佐藤鶴次郎・澤井正治・治田桂四郎・松井孝司・吉井正信
事務局:〒182-0014 東京都調布市柴崎 2-13-3 つつじが丘ハイム C509 杉原健児
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イソップの寓話のような世界が迫っている

生活者主権の会代表 岡戸知裕

  利益誘導型政治の代表選手のような政治家に鈴木
宗男氏が上げられるが、今や地方の選挙民にとって
は中央から資金を引き出すことができる政治家が良
い政治家とされているようだ。かつての島根県、新
潟県、そして鈴木氏の北海道、そういった地域は、
国からの補助がないと自立できない地域になってい
る、いわばアルコール中毒患者のようなものだ。  
  国からの補助を当然と思う思想の背景に、親方日
の丸、すなわち政府は潰れないという既成観念(思
い込み)がある。財政が窮乏すれば際限の無い国債
発行で、地方での公共事業を継続させようとしてい
るのも地方の選挙民にとって、国は絶対に破産など
しない、永遠に安泰だという思い込みがあるのでは
ないか。                                      
  しかし皮肉なことに、現在国債発行残高は400
兆円と歳入の8倍に達し、先進国の中で、最悪レベ
ルとなり、暴落寸前の状況に差し掛かっている、日
本政府の財政が破綻すれば、いままで営々と築き上
げてきた資産が一気に吹き飛ぶという、実に「イソ
ップの寓話」のような世界が数年先に迫っているの
だ、親方日の丸の意識のまま国にたかることばかり
考えている選挙民を持つ日本はこのままでは、国民
の倫理の崩壊とともに破産にいたる他ないのだろう
か。                                          
  目先の現象への対応を最優先とする大新聞の“補
正予算は30兆円にこだわるな”や“インフレ目標
の採用が不可欠だ”などの主張が無条件に受け入れ
られれば、日本という国家の崩壊のスピードは、い
まよりさらに加速されるかもしれない。          
  苦い薬を避け、利益誘導型政治を好む衆禺政治の
行き着く先は、かってのローマがそうであったよう
に国家の崩壊という結末が待ち受けている。      

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