生活者主権の会生活者通信2002年06月号/12頁..........作成:2002年05月22日/杉原健児

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大分県知事平松守彦氏への手紙

道州制実現推進特別委員会委員長 平岡昭三

前略  〜平松九州府知事を実現するために〜      
                                              
(一)先日お送り頂きました「私の日本連合国家論」
  を読了致しました。                          
    今更ながら、その活動の広さと深さと長さに驚
  かされました。しかし乍ら、大分への直接貢献は、
  もう之で充分でありましょう。人間の寿命とエネ
  ルギーには、限りがあります。あと残りの人生を
  九州府/道州制実現に注ごうではありませんか。
                                              
(二)ご本の「第一章7、中央集権国家から、地域
  連合国家への進め方は、具体的段階的実践方法と
  しては、正に正論であります。                
    しかし乍ら、その実現には、大前提があります。
  苟くも、国の制度を根本的に変革するためには、
  与党と政府が、その気にならなければ、如何なる
  卓見も実現致しません。絵に描いた餅であります。
  釈迦に説法ですが、自民党の本質は、中央集権制
  の死守であります。それがなくなれば、自滅する
  しかないのであります。その鉄の三角形の癒着構
  造によって、お金をバラまき、票を貰って生きて
  いるのですから、一極集中を止めろと言うのは、
  自殺せよ、と言うのと同じであります。自民党は、
  国が借金漬けになり、世間がうるさくなって来た
  から、少こしずつ少こしずつ規制緩和を進めてい
  るに過ぎず、今の分権法では、地方自治も百年河
  清であります。自治体の財政独立の行方は、別紙
  (省略)記事の通りであります。              
                                              
(三)之を変えるには、一大国民運動を起こすか、
  与党が政権交代するしかありません。          
    どちらも、簡単には行かないのであります。何
  故なら、最大の原因は、日本のマスコミにありま
  す。彼等は、口先では、集権制による個々の弊害
  たる贈収賄汚職や規制不緩和など取上げて、非難
  はするものの、根本の「集権を止め、分権の理想
  たる道州制にしなければ、万病は根治せぬから、
  根本を変えろ」とは決して言わないのであります。
    朝日等も諸悪には噛みつくが、その根本の真因
  は殆んど論じません。勿論、頂点は読売のナベツ
  ネ等であり、完全に、与党の集権制の既得権網の
  中に組み込まれて、いるのであります。何故、マ
  スコミにとって現状が良いか。なぜ、道州制は困
  るか。明らかであります。それは、今だと、東京
  一極集中で、情報を出し入れしておれば、よいの
  です。極めて簡単であり、安上りであるからであ
  ります。勿論、地方のマスコミも、この網に組込
  まれております。                            
                                              
(四)大変革を実現するためには、マスコミの、こ
  の、いじましい根性を吊るし上げ、叩き上げねば
  なりません。                                
    そして、マスコミは堪らず、一日も早く、集中
  をやめ、道州制にせねば、この国は滅亡すると言
  わしめ、書かしめなければ、ことは、ちっとも進
  まないのであります。マスコミこそ、この国の最
  大の癌であります。外国の人は、なぜ日本国民は
  黙っているのかと、不思議がっております。    
    よその先進国なら、とっくの昔に変革している
  だろうと言っております。之を言わしめ、書かせ
  るには、国民の大合唱か野党の道州制政策により、
  政権を取らせるしかありません。両方を進めるこ
  とが、不可欠であります。そこで私は、私なりに、
  市民運動の一環として、別紙(省略)「民主党へ
  のお願い」を持って、同党衆院 126全議員を訪ね
  てハッパをかけて歩いております。しかし別に、
  世論を捲き起こす特効薬があります。          
                                              
(五)それは、全国知事によって「道州制推進会議」
  を結成することであります。                  
    なぜなら、地域主権、地方分権の早急な飛躍進
  展を最も希求しているのは、全国の知事だかであ
  ります。全知事は、全員、分権の遅さに一番いら
  いらしていることでありましょう。そして、各地
  の国民の声を代表するのも、知事の声であります。
    この全国知事連合による各種会議を頻繁に開催
  すれば、マスコミも採り上げざるを得なくなりま
  す。この種の会議のオーガナイズは、貴職の最も
  得意とする処でありましょう。全国の知事も亦、
  貴職の呼びかけを待っていると思います。更に、
  マスコミ、学者、政治家、各界代表等も之に入れ
  て、トークバトル、シンポジューム、討論会、聴
  衆とのQ/A等しょっ中やることであります。マ
  スコミも之を大きく取り上げざるを、得なくなる
  でありましょう。大衆は、之を見て、段々と盛り
  上り、国民運動にもなるでしょう。            
                                              
(六)知事の中には、県がなくなると失職すると思
  う人もいるかも知れませんが、有能な人は、当然
  のこと乍ら、新しい州の要職につくことになるで
  ありましょう。                              
    県や国の役人も亦、同理であります。道州制は
  国と道州と市町村の三層構造で複雑だし、昔の欧
  米の成り立ちの時代と違って、今は情報化時代だ
  から、国と市町村の二階建てで良い、という二層
  構造論もありますが、私は、この説はとりません。
    何故なら、国の機能として残るのは、防衛と外
  交ぐらい丈でありますから、殆んどのことは、道
  州と市との二階建てでやれると考えればよいので
  ありまます。その二階建ての家の横に、防衛等の
  ための、小さな番犬用犬小屋があると考えればよ
  いのでは、ないでしょうか。                  
                                              
(七)以上の次第でありますので、この大仕事は、
  貴職の他にできる人はおりません。            
    同志の知事も多いことでありましょう。それら
  を糾合して、ぜひ、畢生の天職と心得え、立上が
  って頂きたいと思います。このままでは、折角の
  ご抱負・識見が、立ち腐れになってしまいます。
  只単に仲良しクラブの友人知事と語り合っている
  丈では、世直しはできません。私も、平松九州府
  首相を見て死にたいです。ご健闘を祈念申し上げ
  ます。                                      
                        乱文乱筆多謝。  草々。

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