日本は現在第三世代の民主主義の導入部に差し掛
かっていると思う。
第一世代とは、明治初期から太平洋戦争終結に至
る官僚統制と軍部独裁の時代、そして第二世代とは
戦後から現在に至る自民党長期政権下の擬似民主主
義の時代だ。
第二世代は、政府が米国に強制されたにしろ民主
主義の形態をとりながら、マッカーサーと大蔵省の
密約があったという説もあるが、明治以来の官僚統
制国家の体制を残し、外交、軍事(対米従属、対米
依存という形で)を一時棚上げにして経済再建を唯
一最大目標とした時代とも言える。その結果世界第
二位の経済大国となることが出来たが、その負の遺
産も又、非常に大きいものとなった。
・政治家は国益という観点よりも選挙区への利益誘
導を第一義に考え、
・政党にあっては、党利党略を優先し、
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・官僚にあっては省益あって国益なしの縄張り争い
に狂奔し、
・国家の将来を担うリーダーの育成を怠ってきた。
結果第二世代と同じ大局観と統合機能を欠いた政
府が続くことによる莫大な国益の喪失に見舞われて
いる。
昭和初期より始まった帝国陸軍の独裁政治が明治
体制という第一世代の崩壊に繋がったように、終戦
より始まった擬似民主主義体制という第二世代も自
民党の単独政権があまりにも長く続いた結果、第二
世代体制の崩壊が始まっている。
この歴史的教訓から第三世代は、是非とも政治の
世界に競争原理を働かせ、自由主義という枠組みの
中での2大政党制という政治システムを国民の力で
作り上げることが、真の国益にかなうことであると
思う。
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