生活者主権の会生活者通信2003年01月号/01頁 ..........作成:2003年12月21日/杉原健児

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生活者通信【1月号】

第89号・2003年01月01日発行   ホームページ・アドレス http://member.nifty.ne.jp/ne/se/
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日本精神の復活

生活者主権の会代表 岡戸知裕

 現在の日本は精神的にも経済的にも漂流している
ようだ。                   
 戦後の日本は過去の遺産を含めてすべて否定して
しまった結果、何か中身のない空虚な存在と化して
しまっている。別の見方からすれば二度と戦争を起
こさせないというマッカーサーの占領政策が成功し
たということかもしれない。          
 しかしながら、日本の潜在的な国際競争力やそれ
を支える日本固有の文化という観点からすると本来
もっている成長力というものは、世界最高レベルと
いっても良いと思う。今の日本の成長力を殺いでい
るのは、非効率な官僚主導経済(官僚機構とそれに
付随する産業、例えば金融や建設業界)が健全な経
済に寄生している為で(パラサイト構造)この構造
が解消されれば日本が再び Japan as No.1といわれ
るようになることも可能だろう。        
 パラサイト構造の解消と同時に必須の要素として、
企業や国家の真の繁栄の原点として理念の構築があ
ると思う。つまり精神的な支柱が企業や国家に絶対
的に必要であるということだ。         
 企業理念といえばソニーや本田が挙げられるが、
彼らに共通しているのは、耐えざる新技術に対する
飽くなき挑戦ということだろう。恐らくこれがアメ
リカンドリームならぬジャパンドリームであると思
う。それでは国家理念とは何かということであるが、
その国家理念の根幹をなすものに、日本独自の精神
がなくてはならない。それが何かと言えば公の精神
というものであろう。             
 明治維新が成功した背景にもこの公の精神が発揮
されている。これは昔日本各地であったと思うが、
薩摩では郷という組織があり、西郷隆盛も幼少のこ
ろ、この郷の中で成長した。この郷の精神は公の為
に尽くすということが根幹にあり、例えば子供たち
は、年長者が幼い子供の面倒をみることが義務付け
られており、もし自分よりも年下の子供が問題を起
こせば、すべてそれは上級者の責任ということにな
り、ここにはイジメなど全く存在する余地はない。
 私は、こういう郷の精神が明治維新の原動力とな
り、日清・日露の大戦でも遺憾なくその精神は発揮
され海外からも高い評価を得ている。その証拠とし
ていまだに、東郷ビールなるブランドがフィンラン
ドで存在している。              
 日本の政党に期待したいのは、業界や労働団体の
御用聞きではなく、正に、この公の精神の復活であ
ると思う、この日本精神の復活なくして日本の復活
はないと思う。                

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