前略 Discussion journal「民主」14号を読んで
私どもは、純粋に貴党を愛する市民運動団体であ
りますが、掲誌の菅代表とカーチス米教授とのご対
談及び岡田幹事長と斉藤淳議員、高井美穂県連副代
表とのご対談を読んで、痛感したことを、以下に、
ご参考に供します。
(一)カーチス氏の指摘点、即ち「野党は、政権を
取った場合の政策のトップ・プライオリティを三
つなりに絞って、もっと具体的に、有権者にわか
り易く、説明できるようにすべきである。民主党
にはまだそれが、全くできていない。」之は全く
同感であります。 之に対し、菅代表も亦「全く
その通りであり、之は民主党自身の不充分さであ
る。」と認めておられます。
(二)どうして、こんな最重要なことが、結党して
4年にもなろうかという野党第一党において、で
きていないのでありましょうか。既に地方選の真
只中にあり、総選挙も間近かだというのに、内部
抗争に明け暮れて、思想統一も計れず、リーダー
シップ もなく、武器を持たずに、戦場に臨んで
いるのと、全く同じじゃありませんか。だから、
選挙演説も迫力のないこと、夥しいのであります。
岡田幹事長の対談にしても、この大事な基本政策
がないから、「行動。信頼・説明責任」など、精
神論の言葉の遊戯の対談の域を出ないのでありま
す。「有権者との信頼関係造出が大事だ。」と言
ってみても、具体的約束を示し得ずして、どうし
て信頼関係が作れるでありましょうか。
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(三)基本政策の方向は、菅代表の言われる通り、
地域主権であり、節税・サービス・少子高齢化対
策という三つの商品の方向で間違いないと思いま
す。しかし、方向だけではなにもわかりません。
トップ・プライオリティを掲げることなど、その
気になれば簡単にできることであります。例えば、
1.自民政治の諸悪の根源である中央集権制を廃し、
地域主権の理想形である道州制を5 年以内に構築
し、年15兆円の経費を節減し之を以下に投入。
2.経済的規制を緩和撤廃し、新産業を造出し、
300 万人の新雇用を作る。低生産性産業活性化に
よる失業には、新就職や年金まで、全期間、保証。
3.教育基本法を改正、地域毎、自由教育と学力向
上に教育の両立を果す。
4.福祉については、老後の不安を完全に払拭する
仕組みを作り、医療制度の抜本的改革を断行する。
(四)以上は、一例にすぎませんが、この種のもの
を更に、もっと具体的に、早急に成文化し、党の
最高政策・最高方針に決定し、全員が統一して、
全有権者に働きかけられるように、しなければ話
になりません。自民党ペースの各種委員会など、
いい加減にし、全国会議員で、之等基本政策とト
ップ・プライオリティ作りの討議・結論を急ぐべ
きでありましょう。そうしなければ、有権者もマ
スコミもそっぽを向くでしょう。以上乱文乱筆を
深謝し、益々のご健闘を祈念申し上げます。草々。
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