民主党ネクスト・キャビネット関係各位
(一)新聞報道によれば、8 月中にマニフェストを
決定し、発表される由、大変結構なことと存じ上
げます。つきましては、一言、要望を申し上げま
す。マニフェストの項目は、30〜50とかなり多い
由でありますが、之は有権者の関心が多方面に亙
りますことと、キャビネット全関係者の要望事項
を多く織り込めば、ある程度多くなることは、已
むを得ないと思います。しかし乍ら、反面、焦点
もぼけるわけでありますから、なるべく項目を厳
選し、極力絞り込むことも肝要かと存じます。
(二)何と言いましても、一番大事なことは、政策
公約の根本理念がどこにあるか、ということを、
先ず簡明に示す事であります。夜店のバナナ売り
の如く、項目を並べたてるだけでは、与党と変り
ありません。自民党には之之故に出来ないが、民
主党にだけは、之之故に可能だ、という根本理由
の冒頭明示が不可欠であります。それによっての
み、マニフェストの諸項目が、生きて来るのであ
ります。
(三)それは言うま迄もなく、之まで数十年間、こ
の国に充満している数百数千の諸悪が、全て100%
洩れなく、長年の自民党による過度の中央集権政
治によるものであること。この集金集票システム
を根絶しない限り、この国の政治・経済・社会は、
決してよくならないこと。
自民党にとっては、このシステムの根絶は自殺
行為であり、いくら小泉氏が構造改革を称えても、
決して実現できないこと。
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一方、民主党は、このシステムに全く依拠して
いないから、政権さえ取れたら、即日、中央集権
制を廃止できること。そして代りに、地方分権を
完全なものにし、10年以内に道州制を実現し、諸
悪を総解消し、政治・経済・社会の再生と豊かで
安全な国民生活を保証できること、であります。
(四)道州制実現の公約は、既にH.15.7.1. の党大
会で配布された民主党政策パンフレットに明記さ
れております。しかも、第一章第一項の最重要根
本政策となっております。このことを先ず、マニ
フェストの第一章第一項に堂々と、音吐朗々、勇
気をもって明示し、信を問うべきであります。
そうしなければ、之らの公約は全て嘘になりま
す。之までの如く、「有権者に分かりにくい」等
と言って道州制を説かないのであれば、それは敵
前逃亡であります。真の改革は、道州制によって
のみ可能になるのでありますから、先ず之を説く
べきであります。
(五)又、細かいマニフェストも結構ですが、「プ
レス民主」5 月9 日号で、岩見隆夫毎日新聞特別
顧問が、「民主党は、よって立つタイトル、柱を
明確に発進せよ」と言っております。更に、Disc
ussion Journal「民主」4 月号でも、カーチス教
授が菅代表に「選挙に勝つには、解り易い政策の
トップ・プライオリティを三つに絞れ」と言い、
菅代表も大賛同しております。之等は、心ある有
権者・マスコミの斉しく痛感する処であります。
(六)以上ご参考まで。之をやらねば絶対に勝てま
せん。乱文乱筆深謝、ご健闘を祈念します。草々
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