生活者主権の会生活者通信2004年05月号/01頁 ..........作成:2004年04月28日/杉原健児

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生活者通信【5月号】

第105号・2004年05月01日発行   ホームページ・アドレス http://homepage3.nifty.com/ne/se/
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発行人・編集委員:岡戸知裕/編集委員長:杉原健児
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事務局:〒182-0014 東京都調布市柴崎 2-13-3 つつじが丘ハイム C509 杉原健児
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年金問題について

生活者主権の会代表 岡戸知裕

 あるアラブの小国で、病院、学校、電気、水道な
どの公共的な料金は、石油収入のお陰ですべて無料
という実にうらやましい国があるが、王族に集まっ
た資金が、広く国民に再配分される結果である。 
 日本もオイルマネーに匹敵する膨大な貿易黒字を
基にして、年間40兆円の税収と、さらに将来から
の借金として国債を毎年30兆円以上発行している
わけだが、この膨大な国富の行く先は、肥大化した
行政機構の維持と前年度実績主義に基づく無駄な道
路や橋などの建設に向けられ、途方もない税金と資
源の浪費となっている。            
 あるアラブの小国の方が、よほど国富の再配分と
いう意味でまともなのではないか。       
 次に小泉氏の構造改革であるが、これは彼一流の
言葉のマジックであり、単なる既存構造の調整に過
ぎない。これは現存する縦割り構造の垣根を温存し
た構造内の調整であり、本来その縦割りの垣根を越
えた改革が構造改革と呼ばれるものだ。     
 例えば、一般企業での構造改革とはこの縦割りの
垣根そのものを廃し、支店の統廃合から不要な事業
部の廃止、垣根を越えた人員の配置転換などを行う
訳だが、小泉構造改革とは事業部名を変えて実質不
要な事業部を残し、これに多少の調整を行ってこれ
を構造改革と称しているわけで、単なる旧構造温存
主義に過ぎない。               
 道路公団の民営化と言えば、何か聞こえは良いが、
無料化してガソリン税(自動車ユーザー負担の受益
者負担の税金)を借金返済に投入してしまえば済む
程度の議論を、やたらこねくりまわして無駄な道路
を作り続け、自民党の資金源と票田を維持しようと
る旧体制温存主義に他ならない。楽市楽座の発想を
否定すれば、景気の本格回復はおぼつかない。  
 年金問題は、国民が最も高い関心を寄せており、
日本の国富の再配分はまさにこの点に集中されるべ
きで、決して過剰雇用の官僚や道路建設業者などに
再配分されるべきものではない、そういった観点か
らすれば、年金財源の不足分は垣根を越えて消費税
を年金目的税として使ってゆくのが本来の構造改革
だと思う。                  
 この文章は竹村健一氏に送付いたしました。  

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