生活者主権の会生活者通信2005年03月号/01頁 ..........作成:2005年03月02日/杉原健児

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生活者通信【3月号】

第115号・2005年03月01日発行   ホームページ・アドレス http://homepage3.nifty.com/ne/se/
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<生活者通信2005年3月号巻頭言>
「気付きの道具」=「マニフェスト」

生活者主権の会副代表 小俣一郎


 1月に早大オープンカレッジで、北川教授(前三
重県知事)の「マニフェストで民主主義の向上を」
という講座を受講する機会があり、マニフェストに
ついて勉強してきました。           
 その中で深く印象に残った言葉が「マニフェスト
は気付きの道具である」という言葉でした。   
 北川さんが統一地方選挙などで知事候補に「マニ
フェスト」の作成を依頼したところ、多くの方々に
「書けない」と言われ、「なぜ書けないのか」と聞
くと、「国に財源を決められている以上、期限とか
財源を決めた約束はできない」と言われたそうです。
「では、自己決定・自己責任がとれないのですね」
と聞かれたら、「そうです」との答えだったそうで、
そのような状況で、その首長の下で働く地方公務員
に達成感があるわけがない、と北川さんは強調され
ていました。そしてその後、「書けないのなら書け
るようにしませんか」と提案され、それが昨年末の
地方6団体の「決起」につながっていったそうです。
 マニフェストを書こうとしたら自分たちに権限が
無いことに改めて気が付いた、だから真のマニフェ
ストを書くためには制度を変えなければならない、
と知事さんたちは行動に出たわけです。     
 マニフェストとは、数値目標・期限・財源・工程
表などを具体的に示す事後検証可能な公約、「政権
公約」のことですが、それは、これまでの「何々を
します」というスローガン的でしかなかった公約を、

「何を、いつまでに、いくらで、どのように」行い
ますという、より具体的な内容を持った公約に変え
ることを意味します。             
 先日2月6日に、私の住む小平のお隣、西東京市
で市長選挙があり、元民主党都議の新人が、自民・
公明推薦の現職を破って当選しました。そこで大き
なポイントとなったのも「マニフェスト」でした。
作った新人が勝ち、作らなかった現職が負けたので
す。4月3日に小平でも市長選挙がありますが、今
新人候補はマニフェストを作成中とのことです。 
 「何を、いつまでに、いくらで、どのように」と
いうレベルまで公約を掘り下げていけば、その過程
で、当選したときに何を行わなければならないかと
いったことがより鮮明に見えてくるはずです。そし
て、真の公約である「マニフェスト」を作った候補
が勝つという傾向が明らかになれば、マニフェスト
は加速度的に進展することになると思います。  
 北川さんは講座の最後で、マニフェストを広める
には、大衆運動で行わなければだめだ、ということ
も強調されていました。そして、皆さんも協力して
下さい、ということで話を終えられました。   
 当会は「政策提言型市民団体」であります。私は
会として、この「マニフェスト普及運動」に参加す
べきではないかと思っています。そして個々の「マ
ニフェスト作成過程」にも積極的に関わって行くべ
きだと考えています。             

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