「労働組合、自治労、日教組、・・・」。
なんと陳腐で保守的な響きを持つ言葉だろうか。
実は、これが民主党の最大の支持団体と称される「連合」の構成員である。
そして、この構成員は、民主党候補者を勿体ぶって推薦するに当たり、自分達を利することをも
記述した「政策協定書」なるものにハンコを押させるのである。
なんという傲慢さであろうか。
一方の候補者は、一部の気骨のある者を除き、殆どの者が、読みもしないか、止むを得ずか、好
んでか知らないが、ハンコを押しているのである。
当然の結果として、これらの構成員や「連合」は、民主党を自分達の手足だと思うようになる。
現に、各種の民主党の会合や大会で、「連合」の会長が、何様かと思うほど傲岸な態度で、民主
党を叱咤したり、脅したりしている。
はたして「連合」なるものにそんなに力が有るのだろうか。組織率は低落傾向にあり、現在は組
合員総数も680万人で、全有権者数の6.7%に過ぎない。また、その大部分の人たちは自分達
は普通の市民だという意識の持ち主で、自民党支持者もいれば、公明党支持者もいる。
今回の選挙は、このように力がなくなった上に、陳腐で保守的な響きを持つ「連合」が、背後霊
のように民主党の後ろに座ってしまい、自民党の「改革を止めるな」のスローガンの影響もあり、
多くの国民には、あたかも民主党が陳腐で保守的な党のように見えてしまったのである。
選挙を仕切った者は、それが当然の如く、裏に表に、直接・間接にその政治家にかかわる事柄を、
コントロールしようとする悪弊がある。
民主党候補者の多くは、地方選挙も含め、選挙運動を労働組合に依存している。そのため労働組
合という背後霊に常に脅かされ、コントロールされている。それが今回国民に見え見えになってし
まった。
若い有権者の意識は、軽さはあっても健康的である。労働運動が政治改革運動だという意識など
いささかも持っていない。むしろ、保守的で利権温存運動のようにしか映らず、国民の期待する流
れに逆行する動きにしか見えないだろう。
民主党よ! 民主党候補者よ! 選挙を労働組合に依存する体質から早く脱皮せよ。そして、普
段のしっかりした政治活動、地元活動を通して、市民による後援組織を早く作れ。
「連合」よ! 民主党を支援するのは結構だが、勝手連的にやってくれ。選挙運動を手伝っても
表に出るな。何も要求するな。ましてや、民主党大会などに来賓として出席して、わざわざマスコ
ミに報道されるようなことなど厳に謹んでくれ。
民主党再生の最大のテーマだ。
国民は、今回の選挙で、今の体質の民主党に二大政党の一翼を担ってほしくはないということを
はっきりと意思表示した。
「現在の荒廃した教育現場を作った日教組は紛れもない民主党の支持団体だ。そんな民主党にこ
の国の将来を託すことができるのか?」というフレーズを自民党に使われれば、今の民主党の息の
根は止まってしまうかもしれない。もし、民主党政権になったとして、その時にこのフレーズを使
われれば政権は一年と持たないだろう。
|