生活者主権の会生活者通信2005年12月号/11頁..........作成:2005年12月01日

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憲法改正問題と沖縄米軍基地問題について

千葉県柏市 峯木 貴

憲法改正論議が巷で沸いている。
かつては、憲法改正論議そのものがタブーであった。しかし時代は変わったもので、世論も改正に対し大
きく賛成の方向に動いている(朝日新聞アンケート調査他多数の調査参照)。改正論そのものへの反対の
急先鋒であった朝日新聞も、最近では憲法改正を容認しているような論調が見受けられる。といっても、
両手放しで改正論を受け入れているわけではなく、最近の自民党の憲法改正案に対して、
「自民党の改正案は自民党らしくない。もっと国民が納得できるような内容でなければ…」
ということでお茶を濁している程度である。しかし良い改正案ならば容認するという印象を与える。
これで大マスコミのほとんど全てが憲法改正に容認派もしくは推進派になったようであるが、それでも第
9条の改正については慎重論は多い。特に朝日新聞は、以前の憲法改正反対派から第9条改正反対派へと
大きく守備範囲を縮小している。

私は第9条を含む全ての条項を見直してもらいたいと思っている。制定から60年間一字一句見直されて
いないこと、主権国家としてあるまじき憲法であることなどが理由である。また現行の憲法は、どう読ん
でも日本語として美しくないこともその理由のひとつである。国民主権、象徴天皇、国際平和等の基本的
な理念は正しいと思うので、その基本的な理念を確固として守り、細かい内容はともかく、「日本語」と
しても見直すべきであると思う。

憲法改正論議と沖縄の米軍基地問題に話を移したい。
沖縄県では米軍に撤退してほしいとの世論があるが、これはもっともなことである。かつて、マキアベリ
(政治思想家 1469年−1527年)は「君主論」の中で、「傭兵(金銭的報酬を条件に契約に基づいて軍務に
服する兵、戦争のプロフェッショナル)は国を滅ぼす」というような内容を説いた。それは傭兵が戦闘を
自作自演するからだそうだ。傭兵がこのようにだめならば、他の国が自国を守るのはもっと悪いのではな
いだろうか。ましてや、かつての敵国に金銭を払って自国を守ってもらうようなことはあってはならない。
このような意味でも早急に憲法第9条を改正して、自国の力で守れるようにしなければならない。
「自分の国は自分で守る」
そのことについては異論はあるまい。

生活者主権の会生活者通信2005年12月号/11頁