生活者主権の会生活者通信2006年04月号/04頁

全面拡大表示

道州制は生活者の理解と参加で初めて実現出来る

道州制推進連盟 会長 大谷 和夫

1.道州制推進連盟
 道州制推進連盟は、生活者主権の会B区(品川区・大田区)の例会で検討した結果、2003年
1月の例会で正式に発足し、ホームページを立ち上げた。http://www.dohshusei.org/
生活者通信2004年10月号の道州制実現特集には、「道州制実現への挑戦」として、1.道州
制推進連盟の設立、2.日本国崩壊の危機と危機突破の基本戦略、3.道州制推進連盟の活
動状況、4.今後の道州制実現推進戦略(市民運動の展開と国民会議の展開)、を述べ、生活
者主権の会の関連団体として、会員の皆様のご理解とご協力をお願いした。その後全国に会
員を拡大すると共に、政党や各県知事にアンケートしたり、道州制特区を模索している北海
道に意見を出したりしているが、今回は2度目の特集として、最近の道州制に関する情勢や
それらに対する意見をまとめて述べたい。
 
2.北海道道州制特区の問題点
 前々回の総選挙で、自民党政権公約2003として出された小泉改革宣言の中で、道州制導入
の検討と北海道における道州制特区の先行展開を挙げており、爾来北海道庁を中心に検討が
進められている。所が北海道庁の要求する権限委譲に政府の各省が応じないばかりか、北海
道選出議員が自分たちの出番がなくなるからか妨害しているとの報道もあり、更に悪い事に
は、北海道の財政難から北海道特例の開発庁の業務移管を道庁が拒んでいる。
 何故うまくいかないかというと、できるところから手をつけるという小泉流改革の問題点
で、道州制の基本概念があいまいであり、政府として明確なビジョンと計画をもたず、北海
道も過渡的処置を講じても、長期的には経済的自立を目指すべきなのに、当面の財政難から、
道州制の基本を逸脱して政府の援助を優先している事にあると思われる。
 
3.地方制度調査会の答申と問題点
 首相の諮問機関である地方制度調査会では、国と地方の役割を見直し、政府の在り方を再
構築する必要性を指摘し、そのための具体策として「道州制の導入が適当」と結論づけ、2月
28日の総会で最終調整して報告書を小泉首相に提出した。道州制の制度設計の原則はよいが、
国・道州・市町村の役割分担は明確ではなく、肝心の中央政府の組織構造については権限外
なのか指摘していないし、税源移譲を含めて実現への過渡処置にも触れていない。従って道
州制の実現に一歩前進とは言えるが、道州制の導入に関する課題としては国民的議論を踏ま
え、導入への機運が高まれば、理念やプロセスを規定する推進法制の整備も考えられる、と
して道州制の具体化は今後の問題として残してしまった。

4.道州制に向けての各地の動き
 北海道を初めとして、北東北、九州、沖縄、中国、四国、東海など各地で道州制の検討が
始まっており、グーグルで検索すれば、毎日どこかの道州制のニュースが入ってくるように
なった。
 地方六団体の中でも全国知事会が最も熱心で、地制調などの区割り先行には反発し、本格
的な道州制の構築を目指している。時事通信社のアンケートでは、47知事のうち積極的賛
成が過半数で、反対は福島と兵庫の2名であった。
 又経団連や全国経済同友会などの経済団体も早くから道州制の導入を主張しており、日経
調査では、地域の企業・事業所のトップの過半数が道州制に賛成しているという。
 しかし、世の中はそれ程単純ではなく、現在の中央集権で利権を得ている者、官僚、議員、
ぶら下がり族(中央マスコミを含む)等が抵抗しており、このため政府も簡単に決められない。
他方世の中には、誤解にもとづくインチキ道州制を振り回す者も多く、このままでは意義の
ある道州制の実現は容易ではない。
 最大の問題は、我々の狙っている道州制が生活者主権の社会を実現する点にあるのに、未
だに生活者に道州制の意義を充分理解して貰えず、又道州制の実現推進に参加して貰ってい
る方の数か少ない点にある。勿論自民党、民主党の中にも道州制推進勢力はあるが、最終的
には団結した生活者の声が物を言うことになると考えている。少し大げさに言えば、道州制
の実現は21世紀に向けての明治維新以来の無血革命と言えよう。
 
5.生活者の皆さんへのお願い
 現代の日本に生きる生活者の皆さんには、是非とも道州制についての正しい理解を持って
いただきたい。それには道州制推進連盟のホームページhttp://www.dohshusei.org/をめくっ
ていただきたい。パソコンのない方はある方に見せて貰ってください。
 巻頭論文は時々変わり、現在は「深刻な財政破綻、日本再生の秘策は、道州制と地方の自
立だ!」となっているが、大事なのは左側のボタンの中身である。
(1)「道州制とは?」を開くと、5項目に亘って我々の狙う道州制が定義されている。
(2)「今なぜ道州制か?」を開くと、9項目に亘って今すぐ道州制に向かわなければいけな
    い理由が述べられている。
(3)「目指す道州制について」が道州制推進連盟の主張する道州制の中身である。
 @道州制推進連盟の狙いには基本理念、基本問題、戦略的改革、具体的改革案とその成果
    が示されている。 
  A地域主権型行財政システムの要点として、中央集権から地域主権へ、地域主権の3つの
  原則、行政の改革、財政の改革、が説明されている。 
  B国・州・市の役割分担で、国・州・市で分担する具体的な業務が示されている。
  C国の「5庁制」構想は、道州制にした時の小さな政府の組織を考えたものである。
  D道州制への再編成では、州・現都道府県・人口・総生産・歳出額を表で示している。
 E道州制における政治システムでは、市・州・国の機能をそれぞれ6項目で示している。
  F財政面の検討では検討経過から21世紀型財政の展望まで5項目挙げている。
(4)「道州制の効果」では5項目に亘り、明るい未来が開ける具体例を示している。

 その他いろいろとホームページには記載されているが、基本的なご理解は上記で充分だと
思う。そこで再びトップページに戻り、巻頭論文の下に[お知らせ]として会員(無料)募集し
ていますの所をクリックしていただくと、会員募集のご案内となり、その下に「道州制推進
連盟会員登録フォーム」とあるキーをクリックしていただくと、登録フォームがあり、ご記
入後送信していただけばご登録完了となり、折り返し事務局よりご連絡がいくことになって
いる。

6.21世紀の生活者の役割
 日本では最近官民と公私が混同されている嫌いがある。中央集権制では、官が公を独占し、
民が公から疎外されて私に閉じこめられていた。しかしこれは非常に効率の悪いやり方で、
その結果国と地方公共団体の借金が異常に増えてしまい、財政破綻を起こしている。このま
までは21世紀の世界で日本は国際競争に完全に乗り遅れてしまう。
 それではどうしたらよいか、その答えが道州制による国家体制の刷新である。つまり地方
のことは富の生産を含めて地方で行い、国は安全保障・防衛・外交・通貨など国家としてど
うしても必要なことに業務を絞ることである。
 そこでの最大の問題は既得権益者の抵抗である。この抵抗を排除するには、民の代表であ
る生活者が、私に閉じこもらず、公の分野にも乗り出して、生活者が新しい日本を造る主役
となることである。道州制推進連盟という純粋市民団体を介して、道州制に理解のある生活
者が集まって一斉に声をあげる事によって、初めて道州制の実現は可能となる。

道州制推進連盟HP(http://www.dohshusei.org/)へ

生活者主権の会生活者通信2006年04月号/04頁